『衛星コンステレーションシステム: 測位可能エリアを地球全体に』- Rika株式会社

2025年1月28日(火)14時16分 PR TIMES

コンステレーション衛星(インターネット衛星)とGNSS衛星を活用し、従来の測位技術の様々な課題を解決します。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/156114/1/156114-1-db460b7cbcf3770415df25a47e35d3c4-3081x1620.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

https://satellitemap.space/ より引用


コンステレーション衛星とは?
コンステレーション衛星とは、多数の人工衛星で地球を覆うように配置し、協調して動作させるシステムです。Starlink(SpaceXが運営)はその代表例で、高速インターネット接続を地球のあらゆる場所に提供することを目指しています。

・多数の小型衛星を配置
数百から数千の小型衛星を地球の周囲に配置します。Starlinkの場合、衛星は地球低軌道(LEO: 約550km)に配置されます。通常のGNSS衛星は静止軌道(約20,000km)に配置されますが、Starlinkは低軌道(約550km)に配置されています。この利点は信号が地上と衛星間を往復する距離が短く、低遅延(20〜40ms程度)、また、より短い距離での通信により、高速なデータ転送が可能です。

・ネットワーク構築
各衛星は地上のアンテナや他の衛星と通信し、データを中継します。これにより、広範囲のインターネットカバレッジを実現します。

・レーザー通信
衛星間でレーザー通信を利用し、データを中継することで地上局を経由せず、長距離通信を効率化。

・フェーズドアレイアンテナ
地上のユーザー用端末に使われており、機械的に動かさずに衛星を追尾することが可能です。
コンステレーション衛星を利用した測位システムを発表
Rika株式会社が取得した「リアルタイム動的衛星測位システム」の国内特許(特許番号:JP 2022-181345 A)は、GNSS衛星とコンステレーション衛星(インターネット衛星)と活用することで、従来の測位技術では対応できなかった地域での測位を可能にします。
本技術は従来の測位システムに比べて初期化処理時間を大幅に短縮するとともに、都市部や山間部、海洋上など、測位が困難な環境でもリアルタイムで高精度な測位を実現します。そして測位信号のセキュリティ向上を実現するものです。
現在この技術に関するPCT出願を進めており、国際的な展開を視野に入れています。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/156114/1/156114-1-3dfe6eb6aed774ab951b28710f320c3e-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【主な特長】
・広範囲なカバレッジ - 測位エリアの拡大
コンステレーション衛星を活用することで、都市部の高層ビル群や山岳地帯、海洋、さらには北極や南極といった極地に至るまで、測位可能エリアを大幅に拡大しました。これにより、物流効率化や災害対策、航空機運行管理、船舶航行のサポートが期待されます。

・測位信号のセキュリティ強化
測位データは暗号化通信(IPsec-VPN)により保護されており、データ改ざんや妨害のリスクを最小限に抑えます。これにより、災害現場や未整備地域でも安全に利用可能です。

・迅速な初期化
従来技術に比べて測位システムの初期化時間を大幅に短縮。ユーザーは迅速に測位データを利用できます。
【コンステレーション衛星群によるカバレッジの拡大】
1.都市部 - 高層ビルや建物が密集するエリア
従来のGNSSは、建物による信号反射や遮蔽(マルチパス現象)によって測位精度が著しく低下する場合がありました。この技術ではコンステレーション衛星を活用することで、都市部でも安定した測位が可能になります。

2.山間部や森林地帯
山や谷による遮蔽でGNSS信号が届きにくい場所でも、コンステレーション衛星によるカバーが可能です。特に災害時の救助活動や山岳登山での活用が期待されます。木々が密集する森林ではGNSS信号が減衰しやすいですが、上空を通過するコンステレーション衛星を利用することで測位可能となります。

3.海洋、水上エリア
従来のGNSSは海洋上で使用可能ですが、天候や波の影響で信号が不安定になることがありました。この技術ではコンステレーション衛星とGNSS衛星のデータを組み合わせることで、より安定した測位が可能です。沖合漁業、船舶航行、海洋調査などでの高精度な測位が期待されます。

4.極地 - 北極・南極エリア
GNSS衛星の軌道配置上、極地では信号が弱くなる場合があります。一方で、低地球軌道衛星のコンステレーションは極地でも広いカバレッジを提供するため、この技術で測位可能となります。

5.災害現場やインフラ未整備地域
災害で地上インフラが破壊された場合でも、コンステレーション衛星を利用することで測位と通信を確保できます。地上インフラが不足している地域や離島などでも測位が可能となり、災害救助や物流管理に活用されることが期待されます。

6.空中・宇宙空間
コンステレーション衛星を活用することで、地上から遠く離れた空域でも正確な測位が可能となります。また、従来のGNSSでは難しかった地球周辺での測位も可能性があります。

7.その他の特殊環境
山間部や建物密集地など、GNSS信号が途絶しやすいエリアでの無人機やロボットの安定運用が期待されます。
【測位信号のセキュリティ強化】
IPsec-VPNを採用することで、移動局、送信局、コンステレーション衛星間の通信を暗号化し、測位データの安全性を確保。セキュリティを求められるアプリケーションでも安心して利用可能です。

今後の展望
この特許技術を活用し、私たちはさらなる技術革新に取り組んでまいります。
本技術は、これまで測位が難しかったエリアや用途に新たな可能性を提供し、社会課題の解決に寄与すると確信しています。最終的に屋外、屋内問わず、世界中どこにいても高精度で安全な位置情報や観測データを提供することを目指し、今後も研究開発に取り組んでまいります。

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