仕事がデキる人は「3分間の使い方」が違う…タスク量は同じでも爆速処理できる人とノロノロな人の決定的違い

2025年3月17日(月)7時15分 プレジデント社

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mapo

何かを始めようと思っても、なかなか行動に移せないのはなぜなのか。企業へのブランドコンサルティング業務を手がける「Maslow」CEOのマズロー安達さんは「動き出したいけれど決断できないのは、『選択肢が多すぎる』からである。『決めなければならない』ストレスを軽減できる、スティーブ・ジョブズも実践していた仕事術を試してほしい」という──。

※本稿は、マズロー安達『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。


写真=iStock.com/mapo
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■「行動できない人」から「始められる人」に


なぜ行動できないのか? 「葛藤」が足を引っ張っている

変わりたい、成長したいという気持ちがあるにもかかわらず、なかなか動き出せない。そのようなときは、あなたの前向きな心に反発する「葛藤」が足かせになっていることがあります。葛藤を抱えていることに、あなた自身が気づけていないことも多いですし、うすうす気がついていながら、見ないふりをしている場合もあります。


出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

ドイツの詩人であるヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは、「前進しない人は、後退をしているのだ」という言葉を残したと言われています。あなたの足を引っ張る葛藤を放置したままでは、視野も狭まり、成長スピードも落ちていくばかり。葛藤の正体を見極めるには、自分の「本当はこうしたい」という欲求に反発する感情や価値観を探ってみましょう。


葛藤の正体は「不安」や「恐怖心」。正体が明らかになれば手放せる

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

私は大学生のときから「デザイナーになりたい」という気持ちを抱えていました。でも、「正社員=安定」という常識に知らぬ間にとらわれていたため、親を安心させるために、正社員として働ける可能性のある営業職に就いたのです。


そうなると、いくら「営業成績を上げよう」と考えても、無意識の「葛藤」が心の足かせとなり、ずっしりとまとわりつきます。そして、頭ではいくら「やらなきゃ」と焦っても、体は拒否反応や逃避行動を起こすため、まったく成績が上がらない状態が続き、ついにはクビになりました。


誰にでも「こうでなければならない」という思い込みや、新しいことに対する不安や恐怖があります。その正体を知り、手放すことで、よけいな重荷をなくし前に進むことができるのです。


■変化のためのアクション:不要な「葛藤」を手放そう


散らかっている場所を片付ける

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

身の回りにあるモノは、それまで持っていた価値観や感情とリンクしています。いらないものは思い切って整理することで、無意識の葛藤を手放すことができます。また、目に入る環境がすっきりと整えば、頭の中のごちゃごちゃも整理でき、自分を客観的に見つめやすくなるでしょう。


頭に浮かんだ言葉を書きまくる

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

文章になっていなくても、単語だけでもいい、「なぜ動けないのか」と自分に問いかけ、頭に浮かんだことを、とにかく書き出してみます。すると、客観的な視点で自分の頭の中を見ることができ、「葛藤」を見つけやすくなるでしょう。


身近な人に相談する

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

自分が何をしたいと思っているのか、実現するためにこれまで何をしてきたか、そしてどんなことで悩んでいるかなど、信頼できる人に相談してみましょう。自分とは異なる価値観を持つ人と話をすると、ある一面からしか見られなかったものの別の見方が手に入り、気づくことも増えるでしょう。


〈まとめ〉
行動できない人は、葛藤を抱える。
行動できる人は、葛藤を手放す。

■「決められない」から「決断を自動化できる人へ」


選択肢が多ければ、誰でも迷う

動き出すためには、何かを決めなければならない、でも「決められない」。そんな人は自分の中に「マイルール」が存在していないからだと言えます。例えば、外食するときに、なかなかメニューが決められない。付き合う相手を選ぶときも目移りしてしまう。どんな仕事をしたらいいかわからない……などなど。


出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

元Apple社の最高経営責任者であるスティーブ・ジョブズは服装についてのマイルールを持っていて、黒いタートルネックしか着なかったことは有名です。ジョブズは「集中」することを大切にしていました。集中する対象をマイルールとして定めたあとは、それ以外のことを選択肢から省いたのです。そうすることで迷う時間が大幅に削られていきます。選択肢があるからこそ、人は迷うのです。


普段から「マイルール」を言語化してリストアップしておこう

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

マズロー安達『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

「マイルール」を見つける過程は、インターネットで検索するようなものです。例えば、引っ越しをしようとするときは、不動産のポータルサイトなどに「住みたいエリア」「駅から10分以内」「南向き」など、希望の条件を入れて絞り込みますよね。そのように、普段から理想の状況を言語化してリストアップし、ストックしておきましょう。


例えば、外食するときは「タンパク質が摂れて」「脂肪が少ない」メニューにすると決めておけば、選択肢は絞られるはず。理想のパートナーを見つけたいのであれば、「動物好き」「子ども好き」「体を動かすことが好き」。就職先や転職先であれば、「こんな仕事内容で」「ボーナスはこのくらい」「完全週休2日」といった「マイルール」を決めておけば、いろいろな意見や考えに惑わされることなく自動的に決断できるようになり、身軽に動けるようになります。


■変化のためのアクション:決断の自動化をクセ付けよう!


食べる順番やおかわりの回数を決める

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

まずは毎日行う食事の「マイルール」を決めてみましょう。最初にサラダや副菜、次に肉や魚などの主菜、最後にご飯を口にするなどと決める。それだけで、迷うことが格段に減り「決めなければならない」ストレスから解放されることに驚くでしょう。


買い物時のルールを決める

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

外出したときに何を買うか、何を手にするかも、ある程度決めておくとスムーズに決断できるようになります。例えば、コーヒーは家で飲むからカフェでは紅茶しか頼まない、服もトップスは細身のシルエットを選び、ボトムはゆとりのあるものにするなど、あらかじめ決めておくといいでしょう。


仕事におけるマイルールを言語化する

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

「朝イチバンにメールはチェックしない」「資料を整理するのは午後にする」など、効率よく仕事が進むマイルールをある程度決めておきましょう。そうすれば、突然の頼まれごとなどに振り回されることが少なくなり、仕事を順序よく片付けられるでしょう。


長く読み続けられている自己啓発書を読む

出所=『一番効率的な成果の出し方がわかる 図解 デキる人の思考法』(KADOKAWA)

例えば『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー/キングベアー出版)や『人を動かす』(デール・カーネギー/創元社)など、長く読み続けられている名著には、人間としての行動の基本が書かれています。まだ「マイルール」が確立できていないとき、何かに迷ったときなど、繰り返し読むことで、自分にとって正しい決断をすることができるでしょう。


〈まとめ〉
決断力のない人は、自分の感覚に頼る。
決断力のある人は、厳密なルールに基づいて判断する

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マズロー安達(まずろーあだち)
Maslow株式会社 代表取締役CEO
Maslow株式会社 代表取締役CEO。エグゼクティブコーチ(認定資格保有)。本名は安達卓則。学生時代に鬱、引きこもり、アルバイトクビ、留年、中退を経験。会社員として働くも活躍できず2社ともクビに。その後自己分析を繰り返すなかで「デザイナーが天職」だと悟り、未経験から1カ月でデザイナーに。月300時間以上のデザイン制作を1年半続け、大手企業のデザインを手掛けるまでになった。デザイナーとして自己実現した原体験から、「全ての人が自己実現できる社会」を創るべく起業。口コミ・紹介だけで、年商150億円規模の上場企業から有名政治家など多くの指名依頼を受けるまでに自社を成長させる。現在はデザイナーのための収入・キャリアアップパーソナルコーチングを提供している。
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(Maslow株式会社 代表取締役CEO マズロー安達)

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