「本来の仕事すべき! 理解できない」主砲デバースが一塁転向拒否 レッドソックスで生じた“内紛”が吉田正尚にも影響か

2025年5月9日(金)12時0分 ココカラネクスト

球団の要求に「No」を突きつけたデバース。(C)Getty Images

 主砲は苛立ちを隠そうとはしなかった。

 現地時間5月8日、レッドソックスのラファエル・デバースは、地元放送局『Masslive』などの囲み取材の場で、球団編成の責任者であるクレイグ・ブレスローCBOとの会話を告白。DHか一塁手へのコンバートを打診されたことに対して「良い決断とは思えない」と不満をこぼしたのだ。

【動画】吉田正尚、内角高めの直球を粉砕! 本拠地熱狂の確信弾

 レッドソックスとしては苦しい台所事情を加味した“最適解”を見出そうとしての打診だった。というのも、今月3日に正一塁手であったトリストン・カサスが左ひざの大怪我で今季絶望となり、“穴埋め”の必要が出ていたからだ。

 しかし、デバースにとっても割り切れない部分はある。昨オフにFAで獲得した大物三塁手アレックス・ブレグマンの加入に伴って、愛着のあった三塁からDHに配置転換。それをしぶしぶ受諾していた28歳にとっては、開幕2か月で一塁配置を打診されることに納得のいかない面はある。

 実際、デバースは取材の場で「スプリング・トレーニングのとき、チームは僕に『グラブは片付けておけ。DH以外のポジションで起用することはないと思うから』と言ったんだ。(やっとDHに慣れてきたのに)そんなに臨機応変に対応できない」と力説。開幕19試合で19打席無安打、15三振と低迷していた打撃内容がようやく上向いてきたタイミングでの打診にフラストレーションを爆発させた。

「チームが自分をこの状況に追い込んだと考えている。彼らは僕に『他のポジションを任せたくない』とも言っていたんだ。だから今度は球団が本来の仕事をきちんとやるべきだと思う。トレードマーケットに出て、(一塁を守れる)別の選手を探すべきだ。なぜ、今さら僕を中途半端にポジションに置こうとしているのか。それが理解できない」

 今後、考えを改める可能性はあるかと問われても、「ない。少し頭が固いと言われた。けど、一度は変更を求められているし、今回はそれほど柔軟に対応できるとは思えない」と断言しているデバース。もしも、このまま一塁転向拒否が続けば、球団としても何らかの対処が求められる。

 また、デバースがDHに居座れば、吉田正尚の起用法にも小さくない影響は出る。いまだ昨年10月に受けた右肩手術からの回復がままならず、状態が懸念される31歳だが、米メディア『The Athletic』のレッドソックス番を務めるジェン・マカフリー記者によれば、「打撃は問題ない感じだが、120フィート(約36メートル)投げるとまだ痛みを感じるようだ」という。つまり“打撃専任”であれば、ある程度の活躍は見込めるフェーズにはなっているというわけだ。

 そうした吉田の状況もあって、レッドソックスは、デバースのポジションプレーヤーとしての再起用を見込んでいたのかもしれない。しかし、その目論見も思わぬ形で瓦解した。

 このアクシデントを名門はいかに乗り越えるか。デバース、そして吉田を含めた選手起用法に注目が集まる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ココカラネクスト

「レッドソックス」をもっと詳しく

「レッドソックス」のニュース

「レッドソックス」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ