放出の備蓄米、スーパーなどに届いたのは「1・4%」どまり…9割以上が国や全農に滞留
2025年4月30日(水)18時56分 読売新聞
備蓄米(埼玉県内で)
農林水産省は30日、政府備蓄米の2回目の流通状況を発表した。3月中に入札が行われた備蓄米計21万トンのうち、4月13日時点でスーパーなどの小売事業者に届いたのは3018トン、わずか1・4%にとどまった。
農水省は3月に2回の入札を実施し、順次放出している。3月17日から4月13日までに、政府から全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者には13万7879トン(64・7%)が引き渡された。このうち集荷業者から卸売業者へ販売されたのは2万73トンで、入札から半月以上が過ぎても21万トンの9割以上が国や、全農などの集荷業者に滞留している格好だ。
備蓄米の流通には、事務手続きやトラックの輸送手配のほか、卸売業者の段階で精米や袋詰めの作業時間がかかるため、スーパーなどの店頭に並ぶまで時間を要している。農水省の担当者は「今後流通が本格化する」としている。