【積水化学グループ】清水エスパルスとサポーター、そして積水化学をつなぐ未来への梱包材

2025年5月22日(木)10時0分 PR TIMES STORY

イントロ

スポーツクラブと企業が手を取り合い、環境と地域に貢献する——。そんな新たな共創のかたちが、清水エスパルスと積水化学によるクラフトテープ開発から生まれている。環境配慮型素材であるクラフトテープに、クラブのエンブレムとメッセージを印刷。実際の発送荷物にも活用され、サポーターの手元に届く「使える応援グッズ」として機能している。

両社の協働は、単なるノベルティの枠を超え、地域に根ざしたクラブ運営と、環境にやさしいものづくりが響き合ったことから始まった。本記事では、株式会社エスパルスの百田全人氏と、積水化学 機能テープ事業部の西山和明・福田大亮の3名が、この共創の舞台裏と、クラフトテープを起点に広がる地域・未来への展望を語る。

環境への共鳴が動かした、地域密着型の共創

清水エスパルス——1993年、Jリーグの開幕を飾る「オリジナル10」の中でも、実業団を母体にしない“市民クラブ”として始動した。クラブ名は、「サッカー・清水・静岡」の頭文字「S」と、サッカーを愛する情熱を込めた「PULSE(心臓の鼓動)」を組み合わせたものだ。

2024年5月、エスパルスはクラブパートナーである積水化学、大輝、エスクリエイトとの4社でSDGsパートナーシップ協定を締結。静岡を拠点に、地球環境に配慮した公式ライセンス商品の展開を目指す取り組みがスタートした。

第1弾として登場したのが、環境配慮型のクラフトテープだ。クラフトテープは植物由来の素材を用いており、もともと環境にやさしい特性を持つ。その中でも、今回のコラボ製品は、FSC®認証※を取得した企業が、認証基材で製造した国内初のクラフトテープとなる。さらに、パッケージにはバイオマスフィルムを採用するなど、製品全体で環境負荷の低減を徹底している。

加えて、清水エスパルスのエンブレムとメッセージをあしらっており、パートナー企業とクラブが共同で開発・販売する商品としても、クラブ史上初の試みとなった。

「SDGsを意識した商品をパートナー企業とともにリリースできたことは、クラブにとっても大きな一歩です」と語るのは、エスパルス法人営業部の百田全人氏だ。

「地球にやさしいオリジナルクラフトテープの販売はスポーツ界でも初めての試みです。社会課題の解決に企業とともに向き合うことが、これからのクラブの重要な使命だと感じています」

株式会社エスパルス 事業本部 法人営業部 百田全人氏

この取り組みのキーになったのが、積水化学 機能テープ事業部。同事業部が開発したクラフトテープは、包装資材分野におけるサステナビリティ推進の象徴ともいえる。

とはいえ、開発当初は「環境にやさしい」という価値をどう伝えるかに苦戦していたという。「FSC®認証って?と聞かれることも多く、価格が重視される中で、その意義を理解していただくのは容易ではありませんでした。だからこそ、清水エスパルスという“生活者との接点”を持つクラブと組むことで、製品の価値を直接届けられると考えたんです」と、プロジェクトを推進した事業企画担当の福田大亮が振り返る。

「社会に環境配慮型プロダクトを浸透させるためには、発信力のある存在との連携が不可欠でした」と語るのは、事業部を統括する西山和明だ。

「エスパルスは、2050年カーボンニュートラルやSDGs貢献といった社会的テーマに、クラブとして真剣に取り組まれている。その姿勢に強く共感し、単なるコラボではなく、共通のビジョンをもった“本気の共創”ができると感じたんです」

積水化学工業 機能テープ事業部 事業部長 西山和明

エスパルスと機能テープ事業部をつないだのが、共通のパートナー企業である大輝だった。チームのエンブレムを見た大輝・大石社長の「チームのキーカラーはテープに印刷できるのでは?」という一言が、プロジェクトを一気に加速させたという。

理念の共鳴から始まった協働は、思いを巻き込みながらかたちを成していく。環境に配慮したクラフトテープがどのようにサポーターの手元に届き、社会課題への関心をどう引き寄せていったのか。次なる展開を見ていこう。

※FSC®(Forest Stewardship Council® / 森林管理協議会)認証

責任ある管理がされた森林および適切に調達された林産物に対する国際的な認証制度。FSCマークのついた製品は、森林破壊や違法伐採といった環境・社会的問題のリスクが低く、責任ある森林管理を支援する選択肢として認められている。

“届ける”を超えてつながった、テープが次の一歩に

共感がかたちになるまでに、時間はかからなかった。2023年11月にプロジェクトが始動し、半年後の2024年5月にはクラブエンブレム入りのクラフトテープがスタジアムにお目見えした。

エスパルスは、サポーターとの接点で、このクラフトテープを活用している。後援会の会員向けへの発送物も、すべてこのテープを使用。百田氏は「クラブカラーやエンブレムをまとった資材で届くことで、サポーターの皆さんにクラブの存在を手元で感じていただけています」と語る。

ホームタウンの街並みをフラッグで飾るように、梱包(こんぽう)資材を“エスパルスオレンジ”のアクセントで彩る。その試みは、ファンからの反響というかたちでも結実している。

例えば、2023年9月の国立競技場での試合では、用意した900巻が試合開始前には棚からなくなり『このテープを目当てに並んだ』というサポーターまでいると言う盛況ぶり。百田氏は「アンケートでも多くのリクエストが寄せられ、次の展開のヒントが続々と生まれています」と、さらなる展開にも期待する。

旧エンブレムやキャラクター入り、ステッカー仕様など、デザインのバリエーションを求める声に加え、「2次元コードを入れて試合速報と連携してほしい」「お弁当の容器をまとめて捨てられるようなテープがあれば便利」など、環境や実用性を意識した提案も届いた。

「事業部はBtoBの取引が中心です。だからこそ、こうして一般の方に手に取っていただき、反響を得られる機会は非常に貴重でした。売り上げ以上に、取り組みそのものの意義が大きかったと実感しています。ビジネスとしても、非常に意味のあるプロジェクトになりました」と、積水化学側の手応えを福田が語った。

積水化学工業 機能テープ事業部 事業企画担当 福田大亮

近年、CtoC(個人間取引)の利用機会が広がる中で、クラフトテープの使われ方にも少しずつ新しいニーズが生まれつつあるという。

「段ボールにこのテープを貼って気持ちを伝える、そんな使い方をしていただければ。サイズの見直しによって、手に取りやすい価格帯も実現できる。CtoCのニーズにも、これから応えていければと考えています」。そう語る西山。視線の先には、次なる展開が広がっている。

他のプロスポーツクラブへのアプローチも進みつつあり、地域との一体感や社会課題の解決という軸のもと、横展開に向けた動きが加速している。

「Jリーグが掲げる「地域密着」の理念と、環境・地域共生といった社会的テーマの親和性は高く、今回のエスパルスとの取り組みは、その可能性を証明するものになりました」と、福田はあらためて理念の共鳴に触れた。積水化学とエスパルスの“共創力”を象徴するプロダクトとして──。地球にやさしいオリジナルクラフトテープ、そのさらなる展開に期待がかかる。

クラフトテープから、その先へ。地域創生に続く未来図

積水化学とエスパルスのコラボレーションは、新たなビジョンを明確にしつつある。百田氏が語るのは、実現が期待される「新スタジアム構想」だ。再生可能エネルギーの導入などの実証実験が周辺地域で進む中で、施設の活用を通じて環境への配慮を体現するフィールドが期待されている。

「新スタジアムのかたちを話し合っていく中で、積水化学のように社会インフラに関する知見を持つ企業とともに取り組めたら、非常に心強い。まちづくりの一環として展開していけるよう、今後に期待しています」

Jリーグのスタジアム建設は、地域再生やサステナビリティの象徴となるケースも少なくない。その文脈でエスパルスと描くビジョンの可能性に、福田も共感を示す。

「積水化学グループには、エネルギーや建材、インフラ等の多様な技術があります。清水駅周辺の再活性化に向けたプロジェクトには積極的に加わっていきたいですし、積水化学が磨いてきたペロブスカイト太陽電池の技術もポテンシャルを発揮できるかもしれません。ビッグプロジェクトに発展したときに『最初はクラフトテープから始まったらしいよ』と語っていただけたら、とてもうれしいですね」

そもそも、エスパルスが環境課題をクラブの使命として掲げる背景には「気候変動の影響を、スタジアムで日々実感している現実がありました」と百田氏が言及する。

「近年の猛暑もあって、夏季の試合は気温が40度を超えることも。熱中症のリスクも高くなっており、サッカークラブとしての持続可能性に関わる課題に直面しています。だからこそ、クラブ全体で脱炭素、温室効果ガスの排出量削減につながる取り組みを進めていく責任があるのです」

環境への真摯(しんし)な向き合い方に象徴されるような、成熟したチーム運営が多くのサポーターの熱量を集める。2024年に国立競技場で開催された試合では、約5万5000人の来場者が訪れた。そのスケール感こそが、クラブの大きな強みであり、新たな創発の起点にもなり得る。

エスパルスオレンジに染まる国立競技場

百田氏は、法人営業として「エスパルスを使い倒してください」とパートナー企業に伝えているという。

「現在、クラブを支えてくださっているのは約480社。地元・静岡県内の企業が9割を占めますが、小規模な事業者から全国規模の大企業まで、規模も業種も実に多様です。まさに地域に根ざしたクラブだと実感しています。企業の皆さまには、クラブを活用しながら、ともに成長していただきたい。 その先に、環境保全や地域共生、地方創生といった社会課題の解決が見えてくるはずです」

地域と歩む姿勢と地球へのまなざしを込めた百田氏のパスを受けて、西山もその先にあるゴールを語る。

「私たちは、高機能かつリサイクル性の高いテープをもっと広めていきたい。ただ製品プロモーションするだけではなく、メーカーとしての使命も感じています。いい製品をつくるのは大命題ですが、サステナブルな製品をしっかりつくる。それが清水エスパルスのサポーターのみなさんをはじめ、多くの方に喜ばれれば、これほどうれしいことはありません」

小さなクラフトテープから始まった共創は、環境と地域の未来へ向けて、確かな一歩を踏み出している。

FSC®-C176167


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