トランプ氏「USスチールは米国が支配」「日鉄は部分的な所有」…数十億ドル投資の予定と言及
2025年5月26日(月)10時13分 読売新聞
25日、米ニュージャージー州の空港で記者団に語るトランプ米大統領=ロイターAP
【ワシントン=田中宏幸】米国のトランプ大統領は25日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について、「これは投資であり、(日鉄の)部分的な所有となるが、米国が支配することになる」と述べた。株式の取得比率などの具体的な枠組みについては言及しなかった。
米ニュージャージー州の空港で記者団に語った。トランプ氏は「最終的な結果がどうなるかはわからないが、彼ら(日鉄)はUSスチールに数十億ドルを投資する予定だ。(日鉄は)非常に良い会社だ」と語った。
トランプ氏は23日、両社の「計画的なパートナーシップ(提携)」を承認する意向を表明し、複数の米主要メディアが「トランプ氏が買収を承認した」と報じた。買収に反対の立場を取っていたトランプ氏が方針を転換し、買収が実現するとの見方が強まった。
買収計画を巡っては、バイデン前大統領が1月、安全保障上の懸念を理由に買収禁止を命じた。トランプ氏は4月、買収が安全保障にリスクを及ぼすかについて対米外国投資委員会(CFIUS)に再審査を指示。審査を終えたCFIUSが今月21日、トランプ氏に勧告書を提出したと報じられていた。