スマホ全盛期の今も、タムロンの写真関連機器の需要は別格なのか
2025年5月26日(月)16時32分 財経新聞
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わけあって、収益動向を覗き込んだ。そして、驚かされた。
コロナ禍でへたりこみ気味だったが、2022年12月期に「10.26%増収、49.00%営業増益」と回復・再上昇基調入り。以降「12.6%増収、23.3%営業増益」「23.9%増収(884億7500万円)、41.1%営業増益(192億100万円)」、そして今12月期も「4.0%の増収、4.2%の営業増益」としっかりの計画で立ち上がっている。この間1:2、1:4の株式分割を実施「実質高配当」継続中。
そして発表済みの至26年12月期の中計は「売上高950億円(23年12月期比33%増収)、営業利益205億円(51%増益)、ROE16%以上、株主総還元性向60%程度」。売上高営業利益率は21.6%という高さを見込んでいる。
実は最近、GOOPASSという企業を知った。カメラ機材のサブスクリプション型レンタルサービスを展開している。
具体的には2500種類以上のカメラ・レンズ・ドローンなどの撮影機材がその対象。創業者の高坂勲氏の取材を進めている。実際に、こんなビジネスが展開されている。
<家電量販店:ビックカメラの写真関連機はGOOPASSが手配したもので、全てレンタル。新たなビジネス展開を求めていたビックカメラのイベントに高坂氏が参加、ゴーサインを得た結果だった>
<小学校の特別授業という形でデジカメを子供全員に配布。写真家に先生役を頼んで展開している。算数とかと違い写真は全員の作品が一番。子供の自己肯定感が高まる。結果として写真好きになり、例えば地元愛を育むキッカケになればと思いやっている>
<数百社の登録会員企業がある。観光関連企業が多い。企業はカメラのレンタルを行い、顧客との距離を縮める効果を享受している>
<カメラ等の在庫は持たない。リース会社と提携して展開している>
取材を続けていて「?」と思った。スマホの全盛期。果たしてレンタルとは言え、本格的なカメラに需要は高まるのか!?・・・と。
そこでタムロンの今を覗いたという次第だ。
改めてGOOPASSの高坂氏の取材を続けよう、深掘りしようと思った。と同時にタムロンの株式とどう向き合うか、を考えた。
本稿作成時の株価は3000円台入り口。予想税引き後配当利回り3.5%強。IFIS目標平均株価は4363円。過去9年4カ月余りの修正済み株価パフォーマンスは2.8倍水準。読者諸氏はどう捉えるか・・・