ビルメンテナンスで好収益のハリマビステムが注力姿勢の、PPP事業
2025年5月25日(日)16時52分 財経新聞
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建屋のメンテ(清掃〜警備)、それも資本系列のない独立系としては収益動向も上々。前2024年3月期まで5期間まで「5.2%増収、44.3%営業増益/3.6%増収、22.7%営業増益/3.4増収、32.6%営業増益/1.3%増収、9.7%営業減益/5.1%増収、18.6%営業増益」。
22年10月に1対2の株式分割を実施。50円配がこの間実質150円配に化けている。直近発表された25年3月期も「3.3%増収(275億円)、9.9%営業増益(10億6000万円)」計画で立ち上がり、「280億円余、11億3600万円」で着地した。ちなみに24年4月に1対5の分割を行っており、実質配当は120円。
進行中の至26年3月期の中計目標「売上高281億円(23年3月期比11%増)、営業利益13億2000万円(63%増)、純益9億4000万円(27%増)、ROE10.5%以上(10.0%)、配当性向20%(13.4%)、人財投資額14億円(8億円)」は、ほぼ射程内。
この間、M&A戦略にも積極的。今年5月には大阪に拠点を持つ病院清掃業で実績の:アイワサービスを傘下に入れている。
注力中のPPP(官民連携事業)ではリーダー役の上席執行役員:松原孝之氏が、こうその意気込みを語っている。
「PPP事業への取組は、1999年にPFI法(民間資金を活用し設計・建設・維持管理・運営を行う事業)が施行されて間もなく、積極的な神奈川県がPFIを公募したことがキッカケとなった。地元のビルメンテ会社の当社はコンソーシアムへの参画にお誘いを頂き、神奈川県立近代美術館PFI事業の受注が叶った。
PFIの黎明期から素晴らしいパートナー企業との連携により、PFIの仕組みを学ぶことが出来たのは、幸運だった。2003年に指定管理者制度(自治体が行っていた公共サービスの一部を民間団体の代行させる制度)の施工で、更にPPPの民間事業の対象範囲が広がり、民間力の必要が広がをみせ・・・機会を活かすためにもビルメンで培ってきたノウハウで社会的なニーズに応えるべく・・・」。
ハリマビステムの本稿作成中の株価は690円台終盤。予想税引き後配当利回り2.8%水準。年初来高値700円台を取り戻し流れ。が一方過去9年半近くの修正済み株価パフォーマンスは2.8倍強。良い意味で惑わされるところでもある・・・