JR津田沼駅南口の再開発、建築費急騰で一時中断 野村不動産が市に連絡

2025年5月25日(日)16時42分 財経新聞

 JR津田沼駅南口で計画されている第一種市街地再開発事業(千葉県習志野市谷津、津田沼、奏の森)で、施行予定者の野村不動産は、再開発事業の各種手続きを一時中断することを習志野市へ文書で連絡した。建築費急騰で工事を実施する特定業務代行者を選定できず、スケジュールに沿った事業推進が困難と判断したためで、再開発区域内で習志野文化ホール建て替えを予定している習志野市は、対応に苦慮している。

【こちらも】習志野の複合商業施設「モリシア津田沼」、2025年3月で閉店決定

 習志野市都市再生課によると、野村不動産は2024年7月から特定業務代行者の募集、選定を進めてきたが、応募があったのは1社だけ。しかも昨今の建築費急騰で、予定額を大幅に上回る見積もりだったことから、選定に至らなかった。

 野村不動産は事業を継続する意向だが、建築費急騰の先行きが見通せず、一時中断期間が長期化する可能性があるとして、事業予定地内で3月末に閉館した複合施設「モリシア津田沼」の建物や設備を点検し、一部営業再開の可否を2025年度中に判断する。

 習志野市の宮本泰介市長は「非常に残念で困惑している。商業施設再開の具体策を早期に示すよう強く求めた」とのコメントを発表した。習志野市は再開発に向け、2023年4月から長期休館している習志野文化ホールの施設状況を点検する。

 野村不動産は習志野市に送付した文書で「事業再開の見通しが立った際にあらためて習志野市など権利者の同意を得ながら、各種手続きを再開したい」としている。

 津田沼駅南口再開発は南口バスロータリーや津田沼公園、モリシア津田沼、習志野文化ホールなどがある約3.4ヘクタールが対象。地下2階、地上52階建て、高さ187メートルの複合施設を整備し、文化ホールや商業施設、住宅、オフィスなどを入れる計画で、2024年10月に都市計画決定した。

財経新聞

「再開発」をもっと詳しく

「再開発」のニュース

「再開発」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ