【二宮和也】トップアイドル・実力派俳優でありながら、バラエティーでも愛される理由とは
2025年3月27日(木)20時40分 All About
俳優としてだけでなく、バラエティータレントとしても国民的な人気を集める二宮和也さん。この記事では、二宮さんが出演してきた番組を基に、バラエティースキルの高さを解説していきます。(サムネイル画像出典:『ニノなのに』公式Webサイトより)
俳優業だけでなくバラエティー番組への出演も多く、自身の冠番組『ニノさん』(日本テレビ系)は2024年10月からゴールデン帯に進出。また、たびたび特番として放送された『ニノなのに』(TBS系)が、2025年4月より新レギュラー番組に決定。3月27日には、オードリー・若林正恭さんと司会を務める『シークレットNGハウス』がAmazon Prime Videoで配信されるなど、とにかくバラエティーに出演し続けています。
なぜ、ここまで二宮さんはバラエティー番組でも人気が高いのか? この記事では、元テレビ局スタッフの筆者が、二宮さんのバラエティータレントとしての実力を解説します。
『ニノさん』でベースを築き上げる
まず、二宮さんは説明するまでもなく、これまで数多くのバラエティー番組に出演してきました。グループでは、『VS嵐』(フジテレビ系)、『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)などが国民的人気番組に。また、個人でも映画やドラマの宣伝などで、数え切れないほどのバラエティー番組にゲスト出演してきました。そんな中で、より個人の魅力が開放されたのが『ニノさん』。2013年4月から深夜枠で放送を開始した『ニノさん』は、自由奔放な二宮さんを見られる番組です。2020年からレギュラーを務めるtimelesz・菊池風磨さんをはじめ、陣内智則さん、吉村崇さん、朝日奈央さん、ガンバレルーヤ、3時のヒロインが“ニノさんファミリー”として番組に出演します。
この番組で、二宮さんはバラエティータレントとしてのベースを築き上げました。『ニノさん』の特徴は、二宮さんが司会進行を“放棄”しているところにあります。陣内さん、吉村さん、麒麟・川島明さんらの芸人が司会進行を担当。司会を芸人に託すことで、二宮さんは番組内で動きやすくなり、さまざまなボケやガヤを入れ続けます。また、有能な司会者のおかげで、本来の二宮さんの個性である肩の力が抜けた脱力状態で収録に挑むことができ、番組に不思議な空気感を生み出しています。
他のタレントでは出せない“脱力キャラ”が魅力
例えば、2025年2月21日に放送した『ニノさんSP』では、新体制のtimeleszに対してボケを連発。新メンバーは初のバラエティー番組収録で緊張する中、二宮さんの脱力キャラが功を奏して実力を発揮できました。timeleszだけでなく、出演するゲストは二宮さんの飾らないキャラクターに合わせ素顔を出しやすくなり、『ニノさん』の魅力の1つになっています。この脱力キャラは誰にでもできるわけでなく、国民的スーパースターの二宮さんだからこそ許される技。普通のタレントが同じことをすれば手を抜いていると言われるところで、二宮さんはこれまでの実績と人気を武器に成立させています。まさに、バラエティー番組において二宮さんしかできない芸風で、視聴者からもいい感じの力の抜け具合が評価されています。
芸人にも引けを取らない高いトークスキル
この飾らないキャラクターは、YouTubeチャンネル『よにのちゃんねる』でも生かされています。『よにのちゃんねる』は二宮さんが主催で、菊池さん、KAT-TUNの中丸雄一さん、Hey! Say! JUMPの山田涼介さんが参加しているチャンネルです。この『よにのちゃんねる』の魅力は、何と言ってもスーパースターの4人が、常に脱力した姿を見せるところにあります。開設当初から二宮さんがこの脱力した空気感を作り出し、菊池さんや山田さんが大先輩に厳しくツッコむ場面も名物に。どの動画でも、二宮さんのペースでまったりした雰囲気で進行していき、他の芸能人YouTubeにはない魅力を生み出しています。
そんな二宮さんですが、常にまったり脱力しているわけではありません。芸能界屈指のトークスキルの高さも持ち合わせています。既に番組はなくなりましたが、『だれかtoなかい』(フジテレビ系)に出演した際には、ゲストを盛り上げながら大先輩の中居正広さんをフォローする動きも。どんなゲストにも合わせられるトークスキルを持ち、番組の人気を支えました。
また、特番『川島二宮のタミゴエ』(フジテレビ系)では、街頭インタビューで「覇気とキラキラ感が足りない」「ワイプで気を抜き過ぎ」など、厳しい意見を受けながら抜群のおもしろい返しを連発。司会として多方面で活躍する川島さんに引けを取らないトークスキルを見せ、テレビ関係者をうならせています。
誰にもまねできない、唯一無二のキャラクター
極めつけは、2025年1月4日に放送した『ニノなのに 新春SP』(TBS系)で見せた立ち回りです。同番組は、二宮さんが司会でありながらゲストが司会を務めることでおなじみ。この放送では多部未華子さんが司会を担当します。たどたどしい多部さんの司会にツッコミを入れつつ、ゲストとのトークを展開して番組を成立させました。緊張しておかしな方向に向かう多部さんの司会を、臨機応変に処理して笑いを生む高等技術を見せています。
脱力キャラだけでなく、バラエティー番組をしっかりと成立させられるトークスキルや構成力も備えている……。だからこそ、二宮さんはいろいろなタイプの番組を任されるのでしょう。誰もまねできない脱力キャラであり、その上でトークスキルもある。まさに、唯一無二のバラエティータレントだといえます。
ここまで、二宮さんのバラエティースキルの高さを解説しましたが、春からはさらに多くの場面で活躍する姿を見ることになります。また、『よにのちゃんねる』では中丸さんの復帰が近いことが予想され、注目度がよりあがることでしょう。
新しい時代の男性アイドルとして、バラエティー番組でも道を開拓し続ける二宮さん。俳優としての魅力しか知らない人は、だまされたと思ってレギューラー番組やYouTubeチャンネルを見ることをおすすめします。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
(文:ゆるま 小林)