20年ぶりの新幹線、旅行会社の「切符の発行手順」を参考に迎えた当日。ICカードで在来線に乗車、そこから新幹線への乗り換えに挑戦
2025年4月2日(水)12時30分 婦人公論.jp
新幹線専用改札を通ろうとして、はたと立ち止まる…(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは兵庫県の50代の方からのお便り。約20年ぶりに新幹線に乗ることになり、最新の予約方法に戸惑いつつ予約も終え、乗車当日。新幹線専用改札を前に——。
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改札の通り方
先日、約20年ぶりに新幹線に乗った。あまりに久しぶりだったので、最近の予約方法や切符の買い方がわからず、インターネットで「新幹線予約 やり方」などと検索する始末。
幸い、大手旅行会社を通しての利用だったため、旅行会社が提供するサイトの「切符の発行手順」を参照し、なんとか切符を手に入れることができた。
そして迎えた乗車当日。いつものようにICカードを使って新大阪駅まで行き、新幹線専用改札を通ろうとして、はたと立ち止まる。
新幹線専用改札に、在来線の切符と新幹線の切符を重ねて入れる方法は知っている。しかし、ICカードを使って駅まで来た場合はどうしたらいいのだろう?
慎重に、速やかに
ふいに襲ってきた不安を胸にあたりを見回すと、親切にも「ICカードを先にタッチしてから新幹線の切符を通す」と書かれた貼り紙を発見。
納得しかけたが、それではピッとタッチしてから切符を通すまでの時間は何秒くらいが許容範囲なのだろう、と新たな疑問が湧いた。
モタモタしていたら、ブザーが鳴ったりするかもしれない。慎重に、だが速やかに、このミッションを遂行しなければ。
瞬きすら忘れるほど集中しながらICカードをタッチし、精一杯素早く切符を通す……すると、無事に改札が開いた! 小さくガッツポーズして、まるで「いつも乗っていますよ」みたいな顔をしながら改札を通った。
新幹線に乗り込むと、周囲は大荷物の観光客ばかり。ふいに彼らに向かって叫びたくなった。私は今日、20年ぶりに新幹線に乗ったのですよ。切符は自力で買いましたし、改札だって何ごともなく通ることができたんです、と。
本当に叫んだら笑われるだろうが、私にとっては胸を張れる、誇らしいできごとだったのだ。
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