杉本五段 藤井棋聖挑戦へあと1勝 1次予選からの挑戦なら20年度の藤井以来5期ぶり
2025年4月18日(金)19時19分 スポーツニッポン
将棋の棋聖戦決勝トーナメントの準決勝が18日、大阪府高槻市の関西将棋会館で指され、杉本和陽五段(33)が西田拓也五段(33)に101手で勝利し、決勝進出した、決勝では前日17日に一足早く駒を進めた永瀬拓矢九段(33)と挑戦権を争う。
振り駒の結果、杉本が先手になり戦型は西田の四間飛車へ進んだ。両者振り飛車党。相振り飛車も予想されたが、先手になった杉本が初手で飛先の歩を突いて居飛車を明示した。
周到な事前準備を思わせる立ち上がりで、杉本は穴熊、西田が金銀4枚による美濃囲いと堅陣を敷き合った。角交換から右辺へ成り込んだ馬で桂香を確保して駒得を拡大。杉本が堅陣を頼りに押し切った。
「やってこいという打ち歩が印象的でした」。対局立会人の山本真也六段は西田に飛車を成り込まれた61手目、杉本が西田陣とは逆サイドの桂の頭へ歩を打って桂取りとした読み、そして落ち着きを称えた。
杉本は8期目の棋聖戦で初の決勝トーナメントで、しかも決勝進出。ダークホースが今年すでに王将戦、名人戦に続く挑戦を期す1学年下の永瀬にぶつかる。