次なるティモシー・シャラメ? 『クィア』新星ドリュー・スターキーの優美さたたえた場面写真&メイキング解禁
2025年4月22日(火)11時0分 クランクイン!
本作は、『君の名前で僕を呼んで』でひと夏の切ない恋を描いたルカ・グァダニーノ監督が、今度は愛する相手と心身共にひとつになりたいと切望する男を描く。原作はビート・ジェネレーションを代表する作家ウィリアム・S・バロウズが、謎多き人生を赤裸々につづり、一度は出版を封印した自伝的小説。
主人公の孤独な中年男リーを演じるのは、007シリーズの主人公ジェームズ・ボンドのよろいを脱ぎ捨てたダニエル・クレイグ。ボンドとは全く異なる魅力で、自分を保てないほどに相手を求める圧倒的ピュアネスを演じきる。
2024年の第81回ヴェネチア国際映画祭でワールドプレミアを迎え、第96回ナショナル・ボード・オブ・レビューでダニエル・クレイグが主演男優賞を受賞。第82回ゴールデングローブ賞でも、主演男優賞(ドラマ部門)でノミネートされた。
リーが恋する相手のユージーン役には、映画ファンの間で今年最高の“発見”との呼び声も高いドリュー・スターキー。一見クールで感情をあらわにしない新世代に見えつつも、己のアイデンティティーへの戸惑いや葛藤がうかがえる絶妙な表情で、ユージーンの心の中の繊細なゆらぎを観客に突き付ける。
この度解禁されたのは、ダニエル・クレイグ演じる主人公・リーがいちずに思いを寄せる、ドリュー・スターキーふんする最愛の人・ユージーンの姿を捉えた新たな場面写真。
背が高く、優美さをたたえ、控えめな若者ユージーン・アラートンを演じるドリュー・スターキーは、1993年生まれ、米ノースカロライナ州出身。Netflixの人気ドラマ『アウターバンクス』(2020)でブレークし、本作でダニエル・クレイグの相手役に抜てきされた。ルカ・グァダニーノ監督は、『君の名前で僕を呼んで』でティモシー・シャラメを主役に登用。その後、シャラメは、“ディカプリオ以来のスター”として映画界のみならずファッション界からも大きな注目を集め、大スターへと瞬く間に大躍進を遂げた。スターキーにもすでに映画ファンの間で今年最高の“発見”との呼び声も高い。
スターキーは、バロウズの小説を読み、ユージーン役の演技をテープに収めてルカ・グァダニーノ監督に送ったという。製作総指揮のピーター・スピアーズに勧められたグァダニーノは、プリプロダクションの早い段階で、ロサンゼルスでスターキーに会うことにした。その時、デザイナーのジョナサン・アンダーソンも同席した。
グァダニーノは、初めてスターキーに会った時点で、ユージーンを見つけたと確信。グァダニーノは、「ドリュー(・スターキー)は、この役の内面も外面を理解しようと、一生懸命考えてくれた。そして何よりも、ユージーンの冷淡さも理解していたんだ。バロウズの言葉を借りると、彼の『肉体からの離脱』も理解していた。ユージーンの曖昧さを捉えると同時に、1950年代の男性が、どうふるまうのかもちゃんと分かっていたんだよ」と褒めたたえる。
スターキーは「このキャラクターに関しては、身体的な特徴が非常に重要だった。僕とルカは、ユージーンのルックスやふるまい、歩き方についてさえも、とことん話し合った」と役作りを振り返った。また、「アンダーソンとは、ユージーンらしいルックスにするために、40種類ものメガネを試したんだよ」とのこと。
ダニエル・クレイグは「ドリューの台詞は、小説にも脚本にもあまり多くはなかった。僕は大げさな演技をするが、ドリューが演じるユージーンは繊細だ。僕たちが演じるキャラクターは、映画の中で美しく呼応し合う」とスターキーとの共演を振り返る。
新たに解禁された場面写真では、リーと南米旅行中の様子が収められている。海岸の砂浜でカメラを構える姿やリーの後ろにくっつくようにしてたたずむ様子、そして、切実そうな表情を浮かべ、髪が乱れ、服装や顔には汚れが目立つ姿も。
リーからいちずな思いを向けられるも、ユージーンは気まぐれにそれに応えるだけ。いつも感情をあらわにすることはなく、どこかミステリアスな雰囲気を崩そうとはしない。そんなユージーンだが、人生を変える奇跡の体験をしようとリーに誘われて向かったジャングルでいったい何があったのだろうか—。
映画『クィア/QUEER』は、5月9日より全国公開。