「岡山の竜」菅井竜也八段、団体戦でも“復活”なるか?ドラフトは「いつもと選び方を変えていく」/将棋・ABEMAトーナメント2025
2025年5月17日(土)12時42分 ABEMA TIMES

毎年恒例の団体戦は「岡山の竜」復活のきっかけとなるか?将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2025」は、5月24日にドラフト会議の模様が放送される。今回からドラフト会議では7人、エントリーチームを含めて8チームの戦いになり、ドラフトでもより実力者を奪い合うような指名が予想されている。2024年度は自身の年度別勝率がプロ入りしてから初めて5割を切り、試練となった菅井竜也八段(33)。振り飛車党のエースが、もう一度刀を研ぎ直す。
昨年の同大会ではベテラン2人を指名して挑むもスコア1-5、1-5の0勝2敗といいところなく予選敗退。また公式戦でも夏場にかけて連敗が響き、34局で15勝19敗とプロ入り後初となる負け越し。順位戦A級からB級1組への降級も味わった。ABEMAトーナメントでは普段は孤独に戦う棋士がチーム戦で交流し、新たな刺激を受けられるという点で、その後の好結果につなげた棋士も少なくない。

昨年の大会は佐藤康光九段(55)、丸山忠久九段(54)という2人を指名した。「(チーム内では)将棋に関係する会話が多かったですね。自分と全然世代が違う先輩2人にいろいろな話が聞けて、すごく参考になる部分が多かったです。普段は自分で反省して、どう対策を打つかということが多いですが、チーム戦だとお互いに将棋のアドバイスをして、こういう相手にはこういう戦型がいいとか話ができる、公式戦とはちょっと違う面白さがあります」と、学ぶところはまだまだある。
今年のドラフト構想はどんなイメージを持っているのか。「いつもと選び方を変えていこうかなと。他の人とかぶる可能性もあるのかなと思います」と、どうやら毎年の独自路線ではなさそうだ。また7人によるドラフトになることには「瞬発力が一番大事なルールなので、そういう人が選ばれやすいのかな」とも語った。振り飛車党のエースでもある菅井八段だが、近年では居飛車党の実力者が新たな可能性を求めて振り飛車党に転向するケースも目立つ。そんな中で菅井八段の刀がどんな輝きを見せるのか。
◆ABEMAトーナメント2025 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が8回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士7人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全8チームで行われる。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)