青木柚主演、日本・マレーシア合作短編映画『天使の集まる島』公開決定　さとうほなみ・福地桃子ら共演

　マレーシアのキャスト・スタッフと共に、日本語と英語の両言語で制作され、国境や言語の壁を越えて生まれた日本・マレーシアの合作『天使の集まる島』が、8月29日より、テアトル新宿ほか全国で順次公開することが決定した。

　新鋭・堀井綾香監督による本作は、南国マレーシア・ペナン島の世界遺産「ジョージタウン」を舞台に、ひとりの青年の“空想の旅”を描く異国ファンタジー。東京・アップリンク吉祥寺にて上映され、連日満席で話題となった短編映画『飛べない天使』のアナザーストーリーでもある。

　主演を務めるのは、サントリー「伊右衛門」の新CMでメインキャストに抜てきされた青木柚。共演は、連続テレビ小説『ばけばけ』（NHK）への出演を控えるさとうほなみと、是枝裕和監督が全編iPhone16Proで撮影して話題を呼んでいる短編映画『ラストシーン』に出演する福地桃子。そして、マレーシアで俳優として活躍するジャド・ヒダー。

　本作の主人公は、闘病生活を送る青年・聡太郎。いつものように病院の屋上で寝転がりながら目を閉じる。ふとラジオから聞こえてくる不思議な音声に耳を傾け、ゆっくり目を開けると、そこには見知らぬ“異国の島”が広がっていた。その地で聡太郎は、“天使”と呼ばれる女性・ミミ（さとう）と、彼女を愛する男性・ダニエル（ジャド）に出会う。彼らと行動を共にする中で、聡太郎は自分自身と向き合い、これまでに抱いたことのない感情が芽生えていく。

　解禁となったメインビジュアルは、“異国の島”にたどり着いたばかりの聡太郎の表情を捉えた印象的なカットを中心に構成。夕暮れの中で寄り添うミミとダニエルの姿、そして羽が舞い散る神秘的なミミの瞬間を切り取った3枚のカットが組み合わさり、物語の世界観と感情の揺らぎが表現されている。

　また、「出会うべき人に、出会うことができたなら——。」というコピーが添えられ、まだ見ぬ運命の人に想いを寄せる主人公の空想が伝わるメインビジュアルとなっている。

　場面写真11枚は、聡太郎とミミの出会いのカットをはじめ、3人でベッドに寝転がる意味深なカット、“異国の島”の自然の中を歩く聡太郎とダニエル、そして、不思議な表情で上を見上げる優佳（福地）のカットなど、物語の展開が気になる様子が捉えられている。

　なお、『天使の集まる島』の後日譚にあたる『飛べない天使』は、今月30日より松竹マルチプレックスシアターズ系列の全国の劇場でのロングラン上映が決定している。

■青木柚のコメント

　『天使の集まる島』が、こうして劇場公開されること、とてもうれしく思っています。ペナン島のカラフルな街並みに心躍りつつ、少しビターな気持ちを抱えた聡太郎を演じる日々は、どこかチグハグで不思議な撮影だったことを覚えています。
曇った毎日を過ごしていても、未来の出会いを漠然と期待したり想像する。本作を観て、そうやって歩みを進めてもいいのだなと思えました。ぜひ、劇場でご覧ください！

■さとうほなみのコメント

　どうも、天使です。
　ほんとうに天使です。
　『飛べない天使』の前日譚であり、もう仕上がっているキャラクターに影響力を与えるという重大な役割でした。
　堀井監督が描く天使は、自由で我儘（わがまま）で切なく儚（はかな）い。人間との関係性が脆いからこそ美しい。そして場所はペナン島。バッチリとハマる。触れたら壊れてしまいそうなので、ぜひ観るだけにしてください。観るだけなら何回でも。というか是非観てください。
　以上、天使でした。

■福地桃子のコメント

　優佳にとっての聡太郎との出逢いのように、今自分が立っている場所も、すれ違ってきた人たちも、偶然ではなかったと思える、お守りとして持っておきたい物語です。まわりにある言葉やまなざしが、気づかぬうちに、そっと手を差し伸べてくれている。くすんで見えていた世界に、ふたたび色が戻ってくるような気がしています。

■監督：堀井綾香のコメント

　主人公・聡太郎と共に、海外ロケというこれまでやったことのない大冒険へと繰り出した気分でした。ロケ地のペナン島は多文化が混在し、少し歩くだけで見える景色はくるくると変わっていく。世界をぎゅっと凝縮させたような魅力があり、あらゆる希望と願いがここへ集まっている、そんな不思議な印象を受け取りました。日々日常の中でなにかを諦めることもある。でも足掻いたっていい。そこから少しの間抜け出して、『天使の集まる島』で見るもの・出会うものにふれていただけましたら幸いです。