トランプ氏とプーチン氏の電話会談始まる…ウクライナ停戦巡り、ロシアが譲歩するか焦点
2025年3月19日(水)0時23分 読売新聞
米国のトランプ大統領(左)とロシアのプーチン大統領=いずれもロイター
【ワシントン=池田慶太】米ホワイトハウス高官によると、ロシアのウクライナ侵略を巡り、米国のトランプ大統領とプーチン露大統領の電話会談が18日午前(日本時間同日夜)、始まった。トランプ氏は、米国とウクライナが合意した30日間の即時停戦案の受け入れを迫るとみられる。これまで否定的な立場を示してきたプーチン氏が譲歩するかどうかが焦点となる。
トランプ氏は電話会談に先立つ17日、ワシントンで記者団に「和平合意、停戦、平和の実現が可能かどうか見極めたい。可能だと思う」と語った。即時停戦に関し、「露側は受け入れるだろう」と期待感も示した。
会談では、最終的な和平合意を巡っても意見が交わされる見通しだ。トランプ氏は「最終合意の多くの要素について同意しているが、多くはまだ残っている」とSNSに投稿しており、16日には、ウクライナの領土や原子力発電所について会談で議論する意向を示していた。露軍は2022年の侵略後、ウクライナ南部ザポリージャ原発の占拠を続けている。
プーチン氏は即時停戦案について13日、「危機の根本原因を取り除くものでなければならない」と述べ、米国案をそのまま受け入れることは拒んだ。交渉には応じつつ、ロシアに有利な条件を引き出す狙いがあるようだ。露側は「ウクライナの中立化」や、北大西洋条約機構(NATO)の加盟断念などを要求している。
米ニュースサイト・セマフォーは18日、トランプ政権が最終的な和平合意の内容として、ロシアが一方的に併合した南部クリミアをロシア領と承認することを検討していると報じた。