価格の引き下げでロボットが身近なものに―中国
2025年4月18日(金)18時30分 Record China
中国で価格の引き下げによりロボットが身近なものになりつつある。
海南省海口市で13日から18日までの6日間にわたり開催中の第5回中国国際消費財博覧会(消費財博)には、人工知能(AI)展示イベント専用エリアが初めて設置され、多種多様なロボットが主役に躍り出た。
会場では、杭州宇樹科技(Unitree)の人型ロボット「UNITREE GI」が起き上がりこぼしに変身し、その非常に高いバランス能力、抗干渉能力を来場者に披露していた。
同社の林志龍(リン・ジーロン)華南エリアディレクターは、「GIの販売価格は9万9000元(約198万円)からで、現時点では主に科学研究や商業施設での展示などのシーンに応用されており、大学、研究機関、企業が購入するケースもあれば、個人での購入もある」と述べた。
林ディレクターは「来場者がGIに多くの期待を寄せており、高齢者介護、家庭教育、ホームクリーニング、ホームケア、ホームドクターなどの消費シーンに対応できることを望んでいる」と続けた。
北京市商湯科技開発の展示ブースでは、多くの来場者がロボットと対局し、勝負を競っていた。ブースのスタッフは、「当社にとって最も重要なことは対局ロボットの価格を引き下げたことだ。これまで見られた産業用の対局ロボットは、価格が十数万元以上、数十万元以上していた。当社のロボットは主に家庭用で、価格は2000元(約4万円)から5000元(約10万円)までが多く、これまでに世界で10万台以上販売された」と述べた。
同じく注目を集めていたのは上海傲鯊智能科技(ULS Robotics)の外骨格ロボットだ。このロボットは装着者の腰・腕・脚にかかる負担を軽減し、腰椎保護や作業支援などの役割を果たす。
同社創業者の徐振華(シュー・ジェンホア)さんは、「外骨格ロボットの応用シーンは工業から徐々に医療・アウトドア・介護などの分野へと広がっている。例えば高齢者がロボットの力を借りることでウオーキングや登山などのアウトドアスポーツを楽しめるようになる。ロボットによってウオーキングや登山のプロセスがより負担のない気軽なものになるからだ」と説明した。
徐さんは価格について、「産業用外骨格ロボットは通常は1万元(約20万円)ほどするが、一般消費者向けのものは比較的低価格で3000元から5000元ほどのものが多い」と説明した。
今回の消費財博には一連の新製品、新しい応用、新たなシーンが登場し、中国のロボットの可能性が見られた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)