アメリカがハマスと異例の直接交渉…トランプ氏「拘束兵士が家族の元へ帰還する」

2025年5月12日(月)11時33分 読売新聞

トランプ大統領=AP

 【ワシントン=阿部真司、エルサレム=福島利之】米国のトランプ大統領は11日、パレスチナ自治区ガザ情勢を巡り、イスラム主義組織ハマスに拘束されている米国との二重国籍のイスラエル人兵士1人が「家族の元へ帰還する」とSNSで投稿した。この兵士が解放されるとの見通しを明らかにしたものだ。

 これに先立ち、ハマスは11日、ガザでの停戦とガザへの物資搬入の一環として、この兵士の解放に向けて米国と交渉していることを明らかにしていた。米国がテロ組織に指定したハマスと交渉するのは異例で、トランプ氏は13〜16日の日程でのサウジアラビアなど中東歴訪を控え、交渉を進めたとみられる。

 SNSでトランプ氏は、エジプトやカタールが仲介にあたったとして、「この記念すべきニュースの実現に尽力したすべての関係者に感謝する」と表明した。ハマス交渉団のハリール・ハヤア団長は声明で、交渉の妥結に向け「非常に前向きだ」としていた。イスラエル首相府も11日、米国から兵士の解放に向けた通知を受けたとする声明を出した。

 アラブ圏有力紙アッシャルクルアウサトによると、米国とハマスは、カタールとエジプトを仲介役に90日程度の停戦との引き換えに生存している人質13人を解放することを柱に交渉しているという。停戦の間に、イスラエルが止めているガザへの支援物資の搬入も進める。米国の中東担当特使スティーブン・ウィトコフ氏は12日、イスラエルを訪問する予定だ。

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