レノボがFormula 1のグローバルパートナーに - 製品ソリューション全体が世界中でのF1体験をサポート
2025年4月14日(月)22時22分 マイナビニュース
レノボは2022年からFormula 1(以下、F1)のオフィシャルパートナーに名を連ねており、今年はこのパートナーシップをさらに強化してグローバルパートナーへと格上げ。傘下のモトローラもF1のグローバルスマートフォンパートナーになっており、これを受けてレノボが1シーズンにつき2戦のタイトルスポンサーを務めています。
今回、このタイトルスポンサーをレノボが務める鈴鹿サーキットでの日本GPを現地で観戦。裏方に設えられた巨大なETC(Event Technology Center)を見学できたほか、約26万人を動員して鈴鹿での再開以降最大の盛り上がりを見せた練習走行を眺めることができました。
あまりF1に詳しくない筆者視点で忙しい方向けにまとめておくと、レノボがスポンサーシップを締結しているのは出走しているチーム単位ではなくF1全体。スマートフォンからPC本体、ワークステーション、周辺機器まで何でもそろう圧倒的な製品ラインナップ全体でF1のデジタル領域をサポートし、世界7億5,000万人を超えるファンに現地の熱気を届けているとのことです。
レース開催に先立って4月3日にメディア向けの説明会が行われており、F1におけるレノボの取り組みについて話を聞くことができました。Global Sponsorships & Activation Directorを務めるLara Rodini氏が登壇し、パートナーシップの成り立ちについて説明。なんでもF1側が技術パートナーを探していると聞いたことが大きな要因だったとのこと。たしかにパートナーにはAWSやSalesforceなど名を連ねている一方、製品そのものを展開する企業はレノボ以外に見当たりません。
その点、レノボではThinkPadやIdeaPadの堅牢なノートPC、裏方で活躍するThinkStation・ThinkCentre、大量に必要なThinkVisionのモニターまで供給可能。Lenovo TabシリーズのタブレットやMotorolaのスマートフォンも重宝されているほか、世界中への配信に必要なソースを送出するために必要なThinkSystemのサーバーも利用できます。エッジからサーバーまで、F1という極めてシビアな環境に対応できる製品を1社で展開できる企業として極めて稀有で、その存在感を発揮しているというわけ。
F1の配信はこのETCでサーキット各ポジションに設置されたカメラ・マイクのデータを統合し、イギリス・ビギンヒルに設置されたMTC(Media and Technology Center)へと送出。サーキット内に張り巡らされた光ファイバーは全長70kmにも及ぶとしており、会場で集められた500TBものデータを精査して10Gbps回線で転送することで、高品質なF1の中継が実現されているとのこと。
もちろんETCは各会場に常設するわけにはいかないため、機材は世界各国で開催されるレースにあわせて飛び回ることに。日本でもレースが終わった夜にはパッキング作業を開始すると話しており、バーレーンでの展開に備えて準備が行われるといいます。
上述した通り、レノボがグローバルスポンサーがタイトルスポンサーを務められるのは24戦中2戦のみ。そんな貴重な枠を日本とハンガリー(8月1日〜3日実施予定)で取得しており、特にビジネス向けPCが強く受け入れられているという日本市場への継続的なコミットメント強化についても表明されていました。