NTTドコモの新プランは「複雑過ぎ」「結局は値上げか」批判の声 「注釈」多いことも気がかり

2025年5月1日(木)12時10分 J-CASTニュース

NTTドコモの6月からの新料金プランが、大きな話題になっている。

2025年4月24日の発表によると、同社は6月4日をもって『irumo』、『eximo』、『eximo ポイ活』プランの新規受付を終了。それと入れ替えに『ドコモMAX』、『ドコモmini』、『ドコモ ポイ活 MAX』、『ドコモ ポイ活 20』を新設する。これらは6月5日から新規受付を開始する予定だ。

しかし、この新プランが「複雑で分かりにくい」「結局は値上げ」といった批判を浴びている。

さまざまなサービスの「抱き合わせ」で基本料金が安く

日本の通信会社の料金プランは、とりわけ外国人から見ればかなり難解だ。

海外の携帯電話は、いわゆる「プリペイド携帯」から進化を遂げている。データ容量をその都度補充する仕組みで、それ故に「〇〇ドル出せば〇〇GB分のデータを購入できる」という流れが利用の基本形になっている。

しかし、日本はそうではない。端末の購入ローン、動画視聴サービスの利用、新電力会社のプラン、各通信会社が発行するクレジットカード等、通信以外のさまざまなサービスの利用を通信料金に組み込んでいる。

が、そのような日本独自の背景を踏まえても、ドコモの新料金プランはあまりに複雑だ。

ここでは「ドコモMAX」の内容を見ていこう。

このプランでは、データ利用料が月3GB〜無制限の場合、基本料金は税込8448円。そこから通信以外のサービスの利用を、いわば抱き合わせることで基本料金が安くなっていくという仕組みである。

具体的には、ファミリープランの『みんなドコモ割』、長年NTTドコモの回線を利用しているユーザー向けの『長期利用割』、dカードで利用料を支払う『dカードお支払割』、室内通信プランの『ドコモ光セット割』及び『home 5Gセット割』、そして新電力サービスの『ドコモでんきセット割』。これらの最高条件を得て、ようやく基本料金が税込5148円になるのだ。

ここまでの流れをざっとみても「ややこしい!」のでは。

新電力会社を利用しないと「最安」にならない

ドコモMAXのプラン適応条件について、特に異例にみえるのは、「ドコモでんきセット割」である。

この条件による月々の割引は税込110円に過ぎない。だが、NTTドコモが新電力会社の利用を積極的に押し出し、それに伴う割引プランをプッシュしていることは金額の110円以上の強い印象を与えている。

筆者は中部電力の利用世帯だが、個人的にはそこから乗り換える気はない。地方に住む人ほど電力会社に関して保守的だとすれば、そうした「電力保守派」は興味を持ちにくいかもしれない(これはなにもドコモだけがやっているものではないが)。

さらに、ドコモの新料金プランは「注釈が非常に多い」ことも批判の的になっている。

割引の対象についての説明が細かい字で書かれ、それがあまりにも文字量が多い。結局は店頭へ足を運ばないと、最終的な基本料金が分からないのでは......。

そして、これだけ複雑であるにもかかわらず、最終的な料金に割安感が見受けられないのであれば、NTTドコモの格安プランであるahamoを利用したほうがいいのかもしれない。

もっとも、ドコモの新プランでは、たとえば国際ローミングが30GBまでなら無料で利用できる特典があり、海外旅行や出張の多い人であれば嬉しいポイントだ。

「(前プランと比べて)利点があまりない」とささやかれるドコモの新プランだが、一方で批判がやや過度になっているきらいもある。

「どのような特典が必要なのか」は各人で大きく異なるものだ。現在の状況に応じた的確な判断を下すのが「料金プラン攻略法」の第一歩である。(澤田真一)

J-CASTニュース

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