静岡県、富士登山の「事前登録システム」開始 入山証・入山料支払いも専用アプリに集約
2025年5月9日(金)6時5分 ITmedia NEWS
専用アプリ「静岡県FUJI NAVI」(App Storeより引用)
静岡県は2025年の登山シーズンから、同県側の富士宮、御殿場、須走の3ルートを経由して富士山を登る登山者に対し、事前の手続きを求める。登山者は登山日や氏名、山小屋の宿泊有無などを事前に登録し、入山料(1人あたり4000円)をアプリ経由で支払う必要がある。支払いにはクレジットカードや電子マネーなどが利用できる。
富士山の保護や登山マナーに関するeラーニングの受講も必須化。受講後の確認テストに全問正解した登山者にのみ、入山証(QRコード)を発行する。入山当日は、現地でこのQRコードを提示することで入山できる。
静岡県では24年の富士登山シーズンに、事前登録と電子認証による入山管理の試行を実施。混雑抑制やマナー違反の抑制などに一定の効果があったことから、今回の本格導入に至った。
アプリは気象情報のプッシュ通知や、地図上での現在地確認機能も備えており、登山中も起動しておくことを推奨している。日本語を含む7言語・8表記(日・英・中〈簡/繁〉・韓・ベトナム・タイ・インドネシア)に対応し、訪日登山者の利用にも対応する。午後2時〜翌午前3時の時間帯に登山を開始する場合は山小屋の宿泊予約が必要だが、アプリ内での予約はできない。
事前登録を行わずに現地を訪れた登山者に対しては、各登山口の五合目で入山料の納付を求める。登山ルールの講習も現地で行う。
富士山の開山期間は例年、7月10日〜9月10日。