M. マルケス、スプリントはタイヤの摩耗に苦戦「確実なペースで走る必要があった」/MotoGP第14戦日本GP

　9月30日、2023年MotoGP第14戦日本GPが栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われ、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは予選7番手を獲得し、スプリントは7位で終えている。ジョアン・ミルは予選15番手、スプリントは13位で終えている。

　日本勢の中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は予選18番手、スプリント17位となっている。またアレックス・リンスの代役として土曜日のセッションから参戦しているステファン・ブラドル（LCRホンダ・カストロール）は予選20番手、スプリントは20位となった。

　2日目を迎えたもてぎは、朝から分厚い雲に覆われる天候となった。午前のFP2では、マルケスは序盤から上位に食い込む走りで、6番手で終える。続いての予選Q1では、序盤から速さを見せて1分44秒364でトップに立った。

　その後ファビオ・クアルタラロ（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）がトップタイムを塗り替えるが、マルケスもさらに1分43秒997まで縮めて首位を奪取し、トップでQ2進出を果たした。迎えた予選Q2では2度のアタックを敢行し、1度目は1分44秒049をマーク。終盤に新品タイヤに履き替えると、自己ベストを更新する1分43秒812をマークして7番手を獲得した。

　スプリントでは、好スタートを決めてオープニングラップで5番手に浮上。ポジションをキープして走り進めていくが、8周目にヨハン・ザルコ（プリマ・プラマック・レーシング）、11周目にマルコ・ベゼッチ（ムーニーVR46レーシング・チーム）に先行を許してしまい、7位でフィニッシュとなった。

　ミルは、予選Q1の序盤になかなかタイムを上げられなかったが、後半には1分44秒台に突入させる。ラストアタックで1分44秒150で5番手につけたが、予選Q2進出とはならなかった。さらに終了間際に転倒を喫していたようだが、大きな怪我はなかったようだ。

　スプリントでは、オープニングラップで13番手へとポジションを上げる。その後、前を走るポル・エスパルガロ（GASGASファクトリー・レーシング・テック3）とバトルを繰り広げた。一時12番手に浮上するも、先行を許してしまい、そのまま13位でチェッカーを受けた。

　ブラドルは、リンスの代役として土曜日のセッションから出走している。今大会で初走行となった朝のFP2では1分46秒台だったが、予選Q1では終盤に1分45秒451まで縮めることに成功。スプリントでは、最後尾での走行となってしまったが、20位で完走を果たしている。

■マルク・マルケス（予選：7番手、スプリントレース：10位）
「Q1からQ2へのジャンプが、今日のハイライトだった。そしてスプリントでは、3列目からいいスタートが切れたんだ。7番手というポジションは、ベストではないけれど、自分の性格上、トップグループについていこうとがんばった」

「終盤はタイヤが摩耗し、序盤にペースを上げた分、確実なペースで走らなければならなかったんだ。明日はトップ10が目標になると思う。明日の決勝に向けて、チェックすべきポイントがいくつかある。もっと上を目指しトライしていくよ」

■ジョアン・ミル（予選：15番手、スプリントレース：12位）
「予選のフィーリングはよく、Q2進出のチャンスがあったけれど、うまくいかなかった。スプリントではフィーリングが合わず、ラップタイムも思うように縮められなかったんだ。僕たちのポテンシャルと期待に応えられるように努力しなければならないね。明日は僕たちの実力をしっかり発揮できるようなレースをするために、今夜はその答えを探すよ」

■中上貴晶（予選：18番手、スプリントレース：17位）
「小さなステップでしたが、フリー走行2ではセットアップが着実に進み、マシンのフィーリングはよくなりました。しかし、スプリントでポイント圏内に入るのは難しい状況でした。ポテンシャルはあると思うので、明日の決勝では、日本のレースファンの前でいい結果を出したいです」

■ステファン・ブラドル（予選：20番手、スプリントレース：20位）
「ライダーは常にいい結果を望んでいるだけに、今日の結果はとても悔しいものだった。思うような走りができず、フラストレーションがたまってしまった。しかし、LCRのみんなと一緒にいるのはいつも楽しくて充実した時間を過ごすことができるんだ。彼らをサポートするのはとても楽しいよ。明日の決勝は厳しいと思うけど、ベストを尽くすよ」