【角田裕毅F1第17戦密着】一時はQ1突破も難しい状況に。予選前にセッティングを再調整し、今季5度目のQ3進出
2021年F1第17戦アメリカGPの予選を終えてミックスゾーンにやってきた角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)は、珍しく帽子を広報に預け、タオルで額から滴り落ちる汗を拭いながら、メディアの質問に答えていた。
土曜日のサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、前日同様、夏のような陽気で予選中には一時気温が30度を超えるほどの暑さとなった。その暑さのなかで、Q1からQ3まで合計6本のタイムアタックを行った直後なのだから、角田の額から汗が滴り落ちるのも無理はなかった。
ただし、この日、角田はこんなに汗をかくとは思っていなかった。それは予選前まで角田はマシンのフィーリングがしっくり来ていなかったからだ。
「フリー走行3回目までのペースを見れば、予選でQ2に進出するのも難しい状況だったんですけど、いい改善ができました」(角田)
初日のフリー走行で1回目が18番手、2回目が16番手に終わった角田は、土曜日に向けてセットアップを変更した。しかし、土曜日のフリー走行3回目でも期待していたほどの改善が見られず、ポジションは再び18番手に終わっていた。
フリー走行3回目が終わって、予選までの3時間のインターバルの間にセッティングを再度調整し、データを見直して臨んだ予選。角田はQ1の1回目のアタックで一時6番手となる1分35秒360をマークする。
2回目のアタックに入る前に、角田のポジションは10番手となってしまう。さらにこの2回目のアタックで角田は1分35秒426に終わり、自己ベストを更新できなかった。しかし、最後のアタックで角田のタイムを超えたのはひとりだけ。角田が2回目のアタックで自己ベストを更新できなかったのはミスをしたというより、それだけ1回目のタイムは速かったというわけだ。
11番手でQ2に進出した角田は、Q2では10番手を死守。前戦トルコGPに続いて2戦連続でQ3進出を決めた。2戦連続はレッドブルリンクでの2戦に続いて、今シーズン2度目。通算では5度目のQ3進出となった。
「チームは週末の間にクルマを大きく変えてくれて、それがすごく役立ちました。エンジニアやメカニックたちにすごく感謝しています」
そう言って、タオルで汗をもう一度拭った角田の顔に、久しぶりに笑顔があった。
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