2年生GKがPK戦で殊勲の2本ストップ! 日本文理、初出場ながら見事8強

2018年1月4日(木)9時18分 サッカーキング

PKをストップし、吠える相澤 [写真]=小林浩一

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取材・文=篠幸彦(提供:ストライカーデラックス編集部)

 初出場。さらに4日間で3試合目という条件は、日本文理に大きなダメージとして蓄積されていた。開始早々はFW亀山来駆やMF横山隼介、久住玲以といったスピードとテクニックのある前線が相手への脅威となったが、作陽の縦や横への揺さぶりで走らされ、じわじわと出足を遅くさせ、判断を鈍らせた。

 ただ、そうなる前に先制点を奪えたことが日本文理にとって幸いだった。序盤から度々放り込んでいた右サイドからのロングスローを伊藤駿がニアサイドで受けてファーへ蹴り上げた。そこに走り込んでいた久住がシュートを放ち、ブロックされるものの亀山が素早い反応で詰めて2試合連続となるゴールを決める。

 しかし、その6分後、作陽が左サイド深くで起点を作り、大きくサイドチェンジ。そのボールに反応した西山拓実がヘディングのワンタッチでDFを振り切り、右サイドをえぐって左足のクロス。ゴール前中央に走り込んだ黒瀬翔矢が、豪快なダイビングヘッドでゴールに押し込んだ。

 スコアが振り出しに戻り、さらに作陽ペースでゲームは進んだ。出足が鈍くなった日本文理は前からプレッシャーに行こうにも行けず、後ろで耐える時間が徐々に長くなっていく。作陽は左サイドの西山流聖で起点を作り、再三サイドを崩すものの2点目が遠かった。酒井貴政監督が「今年の課題」という、最後のところの精度が欠けていたことで、疲弊した日本文理にPK戦まで粘られてしまう。

 そのPK戦で存在感を発揮したのは190センチの長身GK相澤ピーターコアミだ。先行の日本文理が3本目を失敗し、4−4で迎えた作陽の5本目。「入れれば勝つという状態のキックは一番微妙なところなので、止めるとしたらあそこなのかなと見ていました」という日本文理・駒沢隆一監督の目論見通り、相澤が右のコースを弾く。7−6で迎えた作陽の8本目、またも右のコースをストップ。「試合の中で迷惑をかけてしまったのでPKを止められてよかったです」という2年生GKが2本を止め、80分耐え抜いたチームに準々決勝進出を呼び込んだ。 

 新潟県勢の最高はベスト8。初出場ながらここまで躍進してきた日本文理。苦しみながらも名門を退けたその勢いで県勢初のベスト4入りを狙う。

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