丸佳浩が“窮屈”に打撃練習する意図…清水隆行氏が解説
2025年2月16日(日)5時40分 スポーツ報知
打撃練習をする丸佳浩(カメラ・中島 傑)
丸の打撃練習に目を奪われた。言葉にすれば、あえて窮屈に打っていた。
思い切り引っ張れる球でもセンター方向へ。窮屈に打てるというのは技術があるからこそ。それだけ投手のボールを長く見ることができる。極端に言えば、左胸の前くらいのミートポイントでも捉えられる打者は、当然それより前でも打つことができる。アピールが必要な若手がサク越えを放つ一方で、目的、意図を感じた。
今の時期、真ん中内寄りの球を気持ちよくライトスタンドに放り込むだけでは、あまり意味がないと分かっているのだろう。ボールの内側にバットを入れて丁寧に。ラインドライブで右方向に飛ぶ打球は皆無だった。実績、技術、開幕までのアプローチ…全てが高いレベルにいる。宮崎から徐々に強度は上げながら、しっかりと積み上げて来ている。
ボールを長く見る打撃練習が、丸の選球眼の良さにもつながっている。昨季同様、外野の定位置は確約されている立場ではないが、コンディションさえ普通であれば18年目の今季も結果を出すだろう。(野球評論家・清水 隆行)