吉田正尚 今春初OP戦でいきなり2打席連続適時打 3打点の活躍に指揮官「今までで最高の状態」
2025年3月3日(月)5時9分 スポーツニッポン
◇オープン戦 レッドソックス6—4メッツ(2025年3月2日 フォートマイヤーズ)
レッドソックスの吉田正尚外野手(31)が2日(日本時間3日)に米フロリダ州フォートマイヤーズで行われたメッツとのオープン戦に「6番・DH」で今春初出場。いきなり2打席連続適時打を放つなど、3打数2安打3打点と存在感を示した。
初回、1死満塁の好機で打席に入るとやや内角寄りの初球スライダーをフルスイング。打球は右翼ポール際のスタンドにワンバウンドで飛び込む先制のエンタイトル2点適時二塁打となった。会心の一振りに、吉田は二塁ベース上で右人差し指を突き上げ、続けて右腕で小さくガッツポーズをつくって白い歯をのぞかせた。
1点差に迫れて迎えた3回の第2打席ではカウント1—2から外角のスライダーを中前適時打。2打席連続の適時打にスタンドからは拍手が沸き起こった。5回の1死一塁で迎えた第3打席は左飛に終わった。
このオフから今キャンプ中にかけて、吉田の周辺が騒がしかった。昨季三塁手としてゴールドグラブ賞を獲得したブレグマンが加入。これにより三塁が定位置の主砲ディバースとのポジション問題が浮上し、どちらかをDHとして起用する案も浮上した。昨季は右肩を痛めてDHとしての出場がメーンだった吉田は、出場機会が減る可能性もある危機的状況に追い込まれ、米メディアでは幾度となくトレード話がささやかれた。
だが、昨年10月に手術した右肩は、ボストンに残ってリハビリを続けたかいあって順調に回復していった。これを受け、アレックス・コーラ監督は吉田を外野手として起用する意向を表明。今キャンプ中には左翼で守備練習を行う吉田の姿も見られた。この日はDHでの出場だったが、今後は外野の守備にもつく見通しとなっている。
この試合中、地元テレビ局のインタビューに答えたコーラ監督は吉田に関し「彼は今まで見た中で最も勤勉な選手です。彼はチームの中でも大きな部分を占めています。この春のトレーニングで彼の動きを見て、本当に嬉しく思っています。彼は非常によく動いています。おそらく、2023年に初めてチームに入って以来、見た中で最高の状態でしょう。彼の活躍が楽しみです。肩の状態が良くなれば、その時が来るでしょう」と大きな期待を寄せた。
「開幕の舞台に立てる準備をしていきたい。(外野守備も)楽しみ」と意気込んでいた吉田。自らのバットで周囲の雑音を封じ込め、指揮官の期待通りに開幕からの爆発を目指す。