【落合×名和民夫対談】村上宗隆の3冠王バット手がけた名和氏を救った落合氏の言葉「助けられた」

2025年3月7日(金)20時20分 スポーツニッポン

 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(71)が7日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第9回として、バット職人の名和民夫クラフトマン(58)と対談を行った。

 対談の最後には名和氏が印象に残っている落合氏の言葉を明かした。「実は何十年前に工場に来ていただいた時、奥様も(落合氏の長男)福嗣さんもお見えになった時なんですけども、(バット作りの名人と言われた)久保田(五十一)さんに言っていただいた言葉に非常に助けられた部分があったんですね」と語り始めた。

 その言葉というのが「久保田さんのような人、もう出てこないよね」だった。名和氏は「その時に、私は“もう無理矢理久保田さんを目指さなくてもいいんだ。久保田さんのような人はもう出てこないんだ。だから僕は僕のやり方でいろいろと技術を継承しながらバットのチームとしてやれればいいんだ”」と落合氏の言葉で自身へのプレッシャーが軽減されたと告白。「今までだとどうしても“久保田さんに、久保田さんに”っていう意識が強すぎて、非常に自分の中で汲々といた部分があったんですけど、落合さんにその言葉を言っていただいた時に“そんなに頑張ってやらなくてもいいんだ”って思った時に非常に気が楽になって今の技術を継承できてきたかな」と話した。

 その経緯を踏まえ、名和氏は落合氏に「ありがとうございましたという感謝の言葉を述べさせていただきたい。本当にあの時はどうもありがとうございました」と深々と頭を下げた。この名和氏の言葉に、落合氏は「久保田さんを目指すっていうことじゃなくて“あっ、いいんだ。自分のことで”っていう考えだと久保田さんを抜けるよ」とお墨付きを与えた。

 名和氏は「いやいや、まだ全然足元にも及ばないんですけど」と恐縮しつつ「久保田さんがお仕事された中で落合さんが3冠王獲られたりとか、(阪神のランディ)バースさんが3冠王獲られたりとかっていう部分がある」とコメント。名和氏は2022年に3冠王を獲得したヤクルト・村上宗隆のバットを手がけており「本当に少し久保田さんに近づけたかなって思った時に、これは本当に落合さんにあの時、言葉を言っていただいたことがあればこそだなと痛感していました」としみじみと話した。

 落合氏は「久保田さんは名人って言われたけど、名和さんが名人って言われる日が来ますよ。きっと」と今後に期待。名和氏は「定年あと2年ほどになりますけども、その言葉を目指して頑張っていきたいなと思いますし、後輩にも後々自分たちも頑張ったらそういうふうに呼んでいただけることもあるかもしれないよと目標になるようなことはしていきたいなと思います」とさらなる技術の向上と後進の育成を誓った。落合氏が「定年は延長になりますよ」と言うと、名和氏は「そう願っています」と笑っていた。

スポーツニッポン

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