「10億%賛成」投手・大谷翔平の調整中断は“ド軍だからこそ” 米司会が独自意見「8月まで投げなくても誰が気にする?」
2025年3月9日(日)5時30分 ココカラネクスト

2月末にブルペンで投げて以来、本格的な投手調整はスローモードに切り替えている大谷。(C)Getty Images
二刀流の“完全復活”に向けた道のりは険しい。去る3月7日に行われたレンジャーズとのオープン戦後、大谷翔平(ドジャース)の投手としての本格調整を一時的に中断する意向が明らかになった。
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ブルペンでの投球練習も2月25日(現地時間)を最後に取り組んでいなかった大谷は、今春のキャンプ中に予定されていた実戦形式の投球練習「ライブBP」も中断。「これはオオタニと医療スタッフによるコミュニケーションを図った上での決定だ。DHとして試合の強度がある中で、それと並行してブルペンで強化するのは賢明ではないと感じた」というデーブ・ロバーツ監督の意向もあり、長期的なスパンで状態を高めていく方針に変更となった。
昨年11月に左肩手術していた影響は少なからずある。壁当てや、キャッチボールといった軽めのメニューは消化しているものの、やはり強度の強い練習によって生じる負傷のリスクは、打線への影響を考えても「取るべきではない」というのが、ドジャース首脳陣の判断なのだろう。
無論、大谷の調整を遅らせられるのは、計算の立てられる先発投手の駒を豊富に揃えるドジャースだからこその決断でもある。この点に関しては、現地メディアでも球団の判断に理解を示す声が上がっている。
米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』のホストを務めるスコット・ブラウン氏は「私は彼らのやり方に10億%賛成する。オオタニに関して球団が参考にできるプランはない。彼は単なる投手と打者ではなく、これまでにいなかったスーパースターだ」と断言。そして右肘の故障からの再起途上にある状況も含めて「非常に慎重になる必要はある。ただ、それもドジャースにいる以上は問題ない。たとえ8月まで投げなくたって、誰が気にするだろうか」と続けた。
このブラウン氏の率直な意見には、かつてのMLB戦士も同調する。レッズやヤンキースなどでプレーしたトッド・フレイジャー氏は「完璧に同意する」と指摘。「オオタニが投げようが、投げまいが、ワールドシリーズの連覇に向けて、ドジャースは選手が揃っている」と持論を展開した。
「彼らは全ての駒を持っている。特に投手陣は誰かが一つや二つ怪我をしようと、それでもワールドシリーズに勝てるぐらいの選手層がある。そしてオオタニは肩の手術を受けたばかりでもある。繰り返しになるが、すでにパズルの駒が揃っている。だから100%の状態で準備ができない彼の復帰を無理に進める必要がない。今は彼がマウンドにいなくても、チームは良い動きができる。むしろ、できるだけ長く温存させて、腕の状態を調整させたうえで復帰させた方がいい」
当初の計画は後ろ倒しとなった「投手・大谷」。大怪我を経ての2年ぶりの二刀流復帰だけに、米球界ではその判断を後押しする声が圧倒的と言えそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]