プロ注目投手陣擁する北海学園大が4年ぶりの全日本選手権出場決定!46年ぶりの勝利目指す

2025年5月24日(土)4時30分 スポーツニッポン

 ◇札幌学生野球連盟春季1部リーグ戦第2節第3日 北海学園大11—9北海道文教大(2025年5月23日 札幌市モエレ沼公園野球場)

 北海学園大が開幕から無傷の8連勝で、リーグ戦2試合を残して3季ぶり11度目の優勝を決め、4年ぶり21度目の全日本大学野球選手権(6月9日開幕、神宮ほか)出場権を手にした。7点ビハインドの4回に打者12人攻撃で一挙8点を奪って大逆転した。札幌学生連盟代表として出場する全国舞台では、上武大(関甲新学生)と初戦で激突し、79年以来46年ぶりの白星を目指す。

 苦しんだ先に、4年ぶりの春の歓喜が待っていた。開幕から無傷の8連勝で2試合を残しての頂点。部員155人を束ねてきた杉林蒼太主将(4年、北海)は「(昨年春秋と)2季連続2位の悔しい結果に終わった。今年こそはという気持ちだった」と振り返った。

 序盤に7点を失ったが、動じなかった。4回、四球を足がかりに打者12人で8点を奪って一気に逆転した。無死一塁から好機を広げる中越え二塁打、打者一巡してなお2死三塁で勝ち越しの中前打を運んだ指名打者の井樫太希(3年、北海)は「1点ずつ返していこうと。まずは初球からという気持ちだった」。プロ注目の投手陣がクローズアップされる中、打者陣が自分がやるべきことに撤したつながりが生きた。北広島市議としての公務で不在の島崎圭介監督(53)に代わり、監督代行を担ったOBの向野弘人コーチ(52)は感極まり、「ようやく結果が出せてよかった」と口にした。

 高校時代に甲子園を経験した杉林主将ら4年生世代は1年時からリーグ戦を経験も、優勝はこれまで23年秋だけで神宮には届かなかった。迎えた最終学年の春。3月の関東遠征では、全日本大学選手権ベスト4入りのサイクルを想定し、23日に巨人3軍、中1日で西武3軍、翌日に社会人野球の強豪・東京ガスと対戦した。高いレベルを体感し、帰道後も多く実戦を積んだ。杉林主将は「プロ、社会人と戦って接戦、負けている場面はあった。(7点差も)士気は落ちていなかった」とうなずいた。

 目指すのは10試合制での全勝優勝だ。リーグでは過去5度あるが、北海学園大はまだない。試合終了10分後に到着し、笑顔で宙を舞った島崎監督は「よくやった。気を抜かないで、あと2つが大事」と話す。優勝も道半ば。全勝で優勝に花を添え、神宮に乗り込む。(竹内 敦子)

 ○…プロ注目の159キロ右腕・工藤泰己(4年、北海)は9回に4番手で登板。2点を失ったが、152キロをマークし、最後の打者を投直に抑えると、23年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の大谷翔平ばりに帽子とグラブを投げて喜んだ。第1節の途中から花粉症が悪化して万全ではなかったが、「最後も手を伸ばしたら(グラブに)入った。そこから記憶がない。うれしすぎてハイになった」と笑った。高校時代は甲子園出場も登板なし。「コンディションを整えて、みんなで勝って、もっと知名度を上げたい」と全国デビューを待ち望んだ。

スポーツニッポン

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