【宏太’Sチェック】J2札幌開幕4連敗…相手を自由にさせてしまっている一番の要因は
2025年3月10日(月)6時15分 スポーツ報知
開幕4連敗を喫した札幌の選手たち
◆明治安田J2リーグ第4節 札幌1—3千葉(9日、大和ハウスプレミストドーム)
J2札幌は開幕4連敗となったが、一番の要因はファーストディフェンダーのプレス速度が遅いことに尽きる。岩政監督は「根深い問題」という表現をしていたが、僕からしたら相手のボールホルダーに行けていないだけ。ここまでの4試合、あれだけ自由にさせていては、簡単に縦へいいボールを入れられてしまう。
ちょっとしたパスミスも多い。何気なく出すパスに関してもメッセージが必要だ。味方にどんなプレーをしてもらいたいのか分からないようなボールではダメだし、パス成功数では相手の倍以上を記録していたが、気持ちが伝わらないパスでは意味がない。
後半開始早々、近藤が右から相手GKとDFの間に素晴らしいクロスを入れたが、中央のバカヨコが反応できなかった。普段から徹底していれば入り込めていたはず。いつ上がってくるか分からないのでは、全体がノッキングしていざとなると合わない。普段からもっと意識して取り組んでほしい。
岩政監督は昨年の悪い流れを引き継いで監督になってくれた。ただチームを前進させるべく急に難しいことを落とし込みすぎたのではないか。昨年までマンツーマンDFでやっていたのがゾーンになったことで、行くべき人が行かずプレス自体が緩くなっている。まずは戦える選手からどんどん使う。若手には「60分でいいから走り切れ」と、120%の力を出せる環境をつくってあげる。彼は鹿島で勝者のメンタリティーを持ってやっていたのだから、そこをもっと打ち出して強い集団にしてほしい。(吉原 宏太、1996〜99年札幌FW)