「ちょっと心配だな」侍3連勝も球界OBから指摘された「2つのミス」【WBC】

2023年3月12日(日)11時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 3連勝も・・・。「カーネクスト2023 WBC1次リーグ東京プール」が11日、東京ドームで行われ、B組の野球日本代表「侍ジャパン」はチェコに10−2で圧勝。3連勝を飾った。先発した佐々木朗希(21)がは3回2/3を2安打1失点で今大会最多となる8奪三振を記録。圧巻のピッチングを見せた。

 この日は「3・11」。岩手県出身の佐々木朗にとっては特別な日に上がったマウンドで思い切り腕を振った。初回から160キロ超を連発、自己最速にあと1キロと迫る164キロをマークするなど、気持ちの入ったピッチングを披露。ここまで課題としていたフォークの制球もさえ、160キロ超の直球と140キロ後半のフォークで三振の山を築いた。

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 打線も佐々木朗の力投に応えた。序盤はチェコ先発・サトリアの攻略に苦戦しながら、3回二死一、二塁で好調な吉田正尚(29)が適時打をマークしたことを皮切りに打線も爆発。3回、4回で計7得点とチェコ投手陣の攻略に成功し、無傷の3連勝を果たした。

 一方、順調に勝ち進んでいるチームにも「ほころび」は出てきた。この点について球界内からも様々な考察の声が出ている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍している高木豊氏が12日、自身のユーチューブチャンネルを更新。11日のチェコ戦の戦いぶりを振り返った。

 先発の佐々木朗に関しては「最初はまっすぐにこだわって投げていたけど、相手がまっすぐに対応してくると分かったら、変化球も交えながら投げ切ってくれました」と評価。ここまで不振だった村上宗隆(23)にも安打が出始めたことで、今後は復調に向かうとした。

 一方で懸念材料としてあげたのは守備のエラーだった。この日、前日の韓国戦で右手を痛めた源田壮亮(30)に代わり「8番・遊撃」で先発出場したのは中野拓夢(26)だった。初回二死二塁の場面で、遊ゴロを一塁に悪送球、失策も記録され、先制点を献上した。

 初スタメンということで「若干緊張もあった」という中野だが、打球自体は難しいものではなかった。このプレーに関しては高木氏も「中野の送球ミスが心配だな」とした。

 中野は今季から二塁にコンバート。昨季まで遊撃手を務めていたが、今春のチームのキャンプでは二塁守備に重点的に取り組んでいた。守備力の高い遊撃手の源田を欠くことの不安をいきなり露呈させることになった。

 高木氏も今後に関しては「どういう起用になっていくのか」と気をもんだ上で、今後の戦いを見据えた上で大事なポイントとしてこう続けた。

 「準決勝、決勝になったときに守備力はすごく大事になってくる」。今後さらに勝ち上がっていくと、ロースコアの試合となることも予想される。一層守備力は大事になってくるとして、「源田不在」の影響を懸念する場面もあった。

 またこの日の試合では先発ピッチャー、サトリアの攻略に序盤は苦しんだ。120キロ台中盤の直球とチェンジアップを操る軟投派右腕には、大谷ですら3回までは2打数無安打と抑え込まれた。国際大会でデータが少ない中、今後もどんな軟投派が出てくるか分からない。この点ではこの日の吉田のバッティングが「見本」となるとした。

 高木氏は「あれだけ緩いボールで抑えてくるとなるとアジャストの仕方」が大事になるとして、3回二死二塁、適時打をマークした吉田の打撃について「引き付けてセンターから逆方向に、光りましたね」と評価。しっかり球を引き付けた上で逆方向へ意識を向けることが大事とした。

 今日のオーストラリア戦に勝てば、4連勝でB組1位通過が決定。16日の準々決勝へ駒を進める。目指す世界一へ向け、戦いながらも、課題をしっかり解消していきたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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