BTCCを戦うカローラGRスポーツ最後のシートが確定。新星ドーリンが昇格へ

2025年3月28日(金)12時0分 AUTOSPORT web


 今季2025年もBTCCイギリス・ツーリングカー選手権で4台体制を敷くファクトリー支援チーム、トヨタ・ガズー・レーシングUKが走らせる『トヨタ・カローラGRスポーツ』の最後のシートが確定。チーム運営を担うスピードワークス・モータースポーツ(SWM)は、新星ジェームス・ドーリンとの契約を発表しドライバーラインアップを完成させている。


 直近にはシリーズ3冠の“フラッシュ”ことゴードン・シェドンがBTCC電撃復帰を表明し、ローナン・ピアソンやアーロン-テイラー・スミスの移籍加入もアナウンス済みのトヨタ陣営だが、その4台目となる最後のレースシートには、新たに2020年のポルシェ・スプリント・チャレンジGBで初代チャンピオンに輝いた、25歳の若手有望株を抜擢することを決めた。



 ここまでルノー・クリオカップUKや2019年のマクラーレン・ヤング・ドライバー・プログラムに参加したヨークシャー出身のドーリンは、過去数年間をGT3規定カテゴリーで過ごしており、いつか「BTCCにステップアップすることをつねに念頭に置いていた」と明かす。


「長い間、待ち望んでいたことのように感じる。BTCCはずっと僕の憧れの的だったから」と昇格の喜びを噛み締めたドーリン。


「クリオカップでレースをしていた頃は、ツーリングカーに進むのが自然な流れだったが、その後、マクラーレン・ヤング・ドライバー・プログラムに参加する機会を得た。もちろん、これは逃すわけにはいかないチャンスだろう」


「それが僕をスポーツカーやGTの道へと導き、BTCCへの野望はしばらく後回しにしていたんだ。だから、ようやくチャンピオンシップに参加するチャンスを得て、しかもメーカー支援のチームで参加できるのは素晴らしいことだよ。これ以上のことは望めないね!」


 チーム代表のダニー・バクストンとは良好な関係を築いてきたというドーリンは、2025年の計画を尋ねられた際に「もう一度ちゃんとレースに出場したい」との意欲が芽生えたと続ける。



チーム運営を担うスピードワークス・モータースポーツ(SWM)は、これで4台体制のドライバーラインアップを完成させている

「過去数シーズン、たまにレースに出る以外はあまりシートタイムを確保できないでいた。スピードワークスとトヨタ・ガズー・レーシングUKに参加する機会をダニー(・バクストン代表)に提示されたとき、僕はすぐに、それを実現するために全力を尽くす必要があると感じたんだ」


 そんなドーリンとしても、ひさびさの前輪駆動ツーリングカーで本格的なNGTC規定モデルを乗りこなすという課題が待ち構えており、これからの挑戦に備え、僚友のベテラン3名が持つ「ツーリングカーでの経験からできる限り多くを学ぶのが本当に楽しみ」だと続ける。


「現実的にこれは大きな挑戦になるだろうし、多くのことを吸収しなければならない。BTCCはGTとはまったく異なる“課題”であり、扱いにくい種類の“獣”だ。でも、ライトが消えた瞬間からチェッカーフラッグが振られる瞬間までの全力疾走と手加減なしの戦いは(サポートカテゴリー参戦時代の)TOCAパッケージを離れて以来、本当に恋しいものだったよ」とドーリン。


「ここ数年は後輪駆動のみをドライブしていたから、前輪駆動の感覚に戻すのには慣れも含め少し時間が掛かるだろうね。でも、すぐに慣れると思っている。グリッド上のドライバーのほとんどは僕よりもずっと長くこの仕事をしているけれど、キャリアのどこかの段階で彼らのほぼ全員とレースをしたことがあると思うし、彼らとふたたび対戦するのは良いことさ」


 すでにBTCCはオフ期間のプライベートテストが最盛期を迎えており、各チーム単位でトラックを専有し、精力的な走行が続けられている。


「シーズン前のテストはあまりできていないが、激戦から2年間離れていたことで、すぐに走り出して良い印象を与え、本当に成功したいという強い意欲が湧いてきている」と述べたドーリン。「多くの人がこの実現のために多大な努力をしてくれたし、僕は彼らとトヨタ・ガズー・レーシングUKの信頼に報いるため、全力を尽くして一生懸命働く準備ができている。結局のところ、僕がこれをやっている理由は勝つためなんだ!」



すでにBTCCはオフ期間のプライベートテストが最盛期を迎えており、各チーム単位でトラックを専有し、精力的な走行が続けられている

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