【ブログ】ファクトリーマシン対決第二ラウンド『モビリティリゾートもてぎ』水曜日速報/“ヘンタイ”カメラマン現地情報
2024年4月11日(木)10時21分 AUTOSPORT web

レース界のマニアック“ヘンタイ”カメラマンこと鈴木紳平氏がお届けする全日本ロードレース選手権ブログ。今回は4月13〜14日にモビリティリゾートで開催される『第2戦スーパーバイクレース in もてぎ』の搬入日となる4月10日水曜日の様子です。
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全日本ロードレースファンの皆様、当ブログ視点での第2戦の事前情報を水曜日のピットよりお伝えしたいと思います。
先ずは新型ホンダCBR1000RR-Rを見ていきましょう。JSB1000クラス 4号車 SDG Honda Racing 名越哲平選手のバイクから見ていきましょう。
フロントブレーキはニッシン製の6ポットのようです。左側のキャリパーには“コロガシ”の文字があるので走行時には交換される。
もてぎはブレーキングサーキットでもあるのでフロントローターはもうひとサイズ大型化される筈です。キャリパー上の赤い部分がスピードセンサー、垂れ下がっている銀色のコードはキャリパーの温度センサーか。
個人的にテンションが上がったのがSDG Honda Racingのピット内の新品のトラス。今回よりJSB1000側のピットに奢られます。聞いたところ、チーム内で造った訳ではなく外注品との事。少なくともこれから10年は使用するとの事ですのでピカピカの新品トラス、見に来て頂きたいと思います。
ゼッケン9号車 Honda Dream RT SAKURAI HONDAのホンダCBR1000RR-Rを見ていきましょう。エンジンとフレームを取り付けるA10ボルトと呼ばれる部分にはトルク管理用の目印が。この部分の締め付けトルクいかんによって乗り味が変化すると言われているので重要な目印になります。
伊藤和輝選手の好みか、リヤブレーキペダルには大きめの追加部品が。また装着位置も前後に変更出来るようです。
では昨年より使用されているTSR製のスイングアームが美しいので改めて見てみましょう。伊藤和輝選手いわく、キット車のそれと比べると剛性が柔らかく、しなる方向性のスイングアームとの事。縦方向の剛性が欲しい時などは少し物足りなく感じる事もあり、お互い一長一短があるようです。
こちらがキット車の状態のスイングアームになります。
美しいので左側も見てみましょう。サスペンション取付部の溶接が“エロい”造形です。
ここからは33号車 高橋巧選手のJAPAN POST HondaDream TPのホンダCBR1000RR-Rを見ていきましょう。左親指ブレーキが追加されています。
リヤブレーキは2系統となり、マスターシリンダーニッシン製の専用リヤブレーキマスターシリンダーが装着されています。
燃料タンクは増設されシートフレームは純正品を使用しているようです。
33号車 高橋巧には排気をコントロールするユニットが搭載されています。ワイヤーによる機械式で本体自体はシートの下に設置されているようです。
同じデバイスは9号車 伊藤和輝選手のマシンにも装着されています。こちらはマフラーステーに稼働ユニットが搭載されています。
2024モデルのホンダCBR1000RR-Rの変更点はフレームの剛性の軟化、エンジンブレーキコントロールの為の排気可変バルブの搭載(3気筒+可変バルブ)、2モーターによる1・2番/3番・4番の別々の駆動、これにより低速からの立ち上がりがスムーズになったとの事。またフロントウイングの形状、CPUチャンネル数の増加等の変更があるようです。
ではここからはヤマハファクトリーレーシングチーム YZF-R1を見ていきましょう。2024モデルは2023モデルの正常進化ではあるようですが、細かい点を詰めてきたようです。
そのひとつがミッション。例年だとある程度決まったギヤの組み合わせだったようですがCN燃料の特性に合わせて2024モデルは改めて組み合わせ等を見直しテストで実績を積み重ねてきたようです。
完成の域に達しつつあるヤマハファクトリーレーシングチーム YZF-R1 JSB1000仕様。ここ数年ライバル不在と言われていたが群雄割拠となった今シーズンの開幕戦では中須賀克行選手の素晴らしいレース運びで優勝。積み上げてきたものが遺憾なく発揮されたレースとなった。
ブレーキング勝負となる今もてぎ戦、ブレンボ製 GP4-LMを装備。
寒冷時のエンジン始動補助として外部バッテリー導入を採用。中須賀車と岡本車では位置が微妙に異なる(写真は岡本車)。バッテリーの小型化等の変更はされていないようだ。
外部バッテリーは肩掛けタイプ。
ヤマハファクトリーレーシングチームスタッフもみつめるドゥカティも走る全日本ロードもてぎ戦、いよいよ開幕です。
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