巨人・赤星は十分に合格点も、勝負どころで見習うべきは広島・床田の投球術…堀内恒夫氏が解説
2025年4月13日(日)5時50分 スポーツ報知
8回1死一塁、右飛に倒れた岡本和真(カメラ・今成 良輔)
◆JERA セ・リーグ 広島1—0巨人(12日・マツダスタジアム)
床田に完敗だね。彼のいいところは、勝負所のピッチング。7回2死一、三塁、大城卓をズバッと真っすぐで三振に仕留めたかと思うと、8回1死一塁で岡本を迎えた時は、ボール球を中心にした配球で右飛。いつでもストライクは取れますよ、とばかりに全てを全力で投げるのではなく強弱をつけた投球内容が素晴らしかった。
一方の赤星も十分に合格点よ。フォークを投げる時、意識的に腕を遅らせることでシュート気味に落ちるようになりキレが良くなった。3回の田村に打たれた三塁打は、ヘルナンデスの守備がお粗末だったし、矢野に決められたスクイズはバットに当てた相手をほめるしかない。
赤星という投手、絶対的な決め球があるわけではないため、打者の読みやタイミングを外して投げるタイプで、制球とキレのバランスが悪いと打ち込まれてしまう。なかなか組み立てが大変だが、この日のようなマウンドなら文句はない。
首脳陣としてみれば使い勝手が良くて、ロングリリーフに使ったりしてしまうが、戸郷が2軍落ちという現状ではローテを任せるべきだろう。ただ、早いカウントでのコントロールはいいが、勝負球が甘くなるのが課題。床田を見習って、決めに行く時の慎重さを持ってくれればいい。(スポーツ報知評論家・堀内 恒夫)