オリックス・西川龍馬の“同期”愛 関西独立L・堺で現役復帰の久保を気遣ったオフの行動とは

2025年4月14日(月)9時30分 スポーツニッポン

 時は今年の1月に遡る。オリックス・西川龍馬外野手(30)は徳之島で毎年恒例となっているソフトバンク・近藤らとのオフの自主トレで、ある“同期”とともにシーズンへの鍛錬を積みかさねていた。

 “同期”とは、昨季までオリックスで打撃投手を務めていた久保拓眞投手(28)のことだ。ヤクルトを構想外となった23年限りで引退し、国内FA権を行使した西川と同じタイミングでオリックスに入団したNPB通算60登板左腕は、新天地でマウンドへの思いが再燃。現役復帰を決意し、今年から関西独立リーグ・堺シュライクスでプレーしている。

 現役復帰に向けてトレーニングを積む必要のあった久保を、同僚で自主トレ仲間の石川とともに徳之島へ誘ったのが西川だった。「(打撃投手を務める)左投手がいなかったんで、近藤さんにも相談して“全然いいよ”って言ってもらったんで。(久保に)“ちょっと手伝って。来れるなら来て”って言って」。手伝いは表向きで、実情は現役復帰に向けた体づくりの手助け。何度も飯をともにした2学年下の同期を気遣う、男気あふれる行動だった。

 「(応援したい気持ちは)もちろんそう。それで、何かできることあるかなと思って」

 トレーニングを通じて、久保は「第一線で活躍している人たちが、あれだけ練習することにも衝撃を受けたし、球場じゃないところでも、ずっと野球の話をしていた。プロを目指す立場の僕は、もっと真摯に野球へと向き合わないといけない」と、思いを新たにしたという。そして、一番気付かされたことについて明かしてくれた。

 「今までの自分は、新しいことを取り入れて、もしそれがダメでフォームが崩れたらどうしよう…って怖さから、変化することをなんとなく避けていた。龍馬さんや近藤さん、他の選手の方々にとっては、(変化が)当たり前のこと。変化することの大切さを学んで、今年からの野球に生かしている」

 西川は開幕からここまで打率・357と、加入2年目で真価を発揮中。そして久保も、今月8日に関西独立リーグ選抜の一員として、大阪・舞洲で行われたオリックス2軍との練習試合で、先発して5回1失点(自責0)の力投を披露した。環境は変わりながらも、それぞれが置かれた立場で躍動を続ける日々。「(現役復帰は)それだけ野球が好きなんだろうなと。ちょっと未練があったんじゃないかな。頑張って、やりきってほしい」と西川はエールを送った。環境が変わっても、絆は変わらない。(記者コラム・阪井 日向)

スポーツニッポン

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