【社会人野球】日本製紙石巻に仙台育英、立大で主将を務めた田中祥都ら新人7人が加入
2025年4月15日(火)15時0分 スポーツ報知
日本製紙石巻に加入した(後列左から)柳沼勇輝、伊藤佑悟、今村拓哉、小野寺唯人(前列左から)松本優大、田中祥都、小田倉啓介
2024年は7年ぶり3度目の日本選手権出場を勝ち取るなど活躍した日本製紙石巻(宮城)に、7人の新人が加入した。
仙台育英高、立大で主将を務めた田中祥都内野手(22)は、堅守と広角への打撃が持ち味。「1年間を通じて波のない選手になってチームに貢献したい」と意気込む。
大学では二塁手や三塁手としてプレーしたが、社会人では「勝負してみたい」と名前と同じ「ショート」でのプレーを目指す。「一番華があるポジションだと思う。ショートができてこその内野だと」とこだわりを見せる。大学では通算打率1割台に終わったが「コンスタントに打率を残して出塁率にもこだわりたい」と新たなステージでは打撃でも存在感を示すつもりだ。
仙台育英の3年生だった20年は、コロナ渦中で春のセンバツの中止が決まると毎日のオンラインミーティングを欠かさずにチームをまとめてきた。立大では暴行事案が発覚し、チーム状況が苦しいさなか、部の意識を変えるため、地域の清掃活動を始めるなどさまざまな改革をしてきた。「勝つことや結果がすべてという意識から、野球部のあるべき姿というか、野球以外の部分でどういう立場なのかを考えるきっかけになった」と振り返る。社会人野球にも通ずるものはあり「社会人チームも地域に根ざした企業の中で野球をさせてもらっている。ただプレーするだけでなく、地域を巻き込みながら発信して力になっていけるかが重要だと思う」と語る。
昨年は都市対抗の試合を東京ドームで2試合観戦した。「企業が一体となって応援する中で野球をする姿がかっこよかったし、大学までとは違う盛り上がりだなと思った」と振り返る。昨年チームは都市対抗は2回戦敗退、日本選手権は初戦敗退と悔しい結果に終わった。「目指すはベスト4以上。1年間を通して打率3割以上、30盗塁を達成して貢献したい」とチームの力になることを誓った。
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仙台大で主将を務めた小田倉啓介内野手(22)は打撃でアピールする。大学4年間で「広角への打ち分けやミート力に自信がついた」と語る。仙台大時代は23年ドラフトで中日に3位指名された辻本倫太郎内野手と寮が同部屋で「木製バットの使い方などの技術だけでなく、野球に対する姿勢や負けん気など学んだ」と偉大な先輩の背中を見て成長してきた。「社会人というレベルの高い環境でどれだけ自分が通用するか楽しみ」と目を輝かせた。
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松本優大(22)は外野手で唯一の新人となった。長打力と肩の強さに加え、50メートル6秒ジャストの足も自慢で「走攻守そろった選手として活躍したい」と意気込む。トーナメントで一発勝負の大会が多くなる新たな舞台で「大事な場面で頼られるようなチームの顔の選手になりたい。走攻守すべてで1番を取りたい」と力を込めた。
▼加入選手
▽投手=柳沼勇輝(明星大)、小野寺唯人(仙台大)、今村拓哉(中大)、伊藤佑悟(東北福祉大)▽内野手=田中祥都(立大)、小田倉啓介(仙台大)▽外野手=松本優大(東北福祉大)