WBC米国代表 打倒侍ジャパンに本気 「大谷を最も知る男」が自信「ビッグネームがそろいそうだ」
2025年4月15日(火)1時30分 スポーツニッポン
26年3月の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)米国代表の三塁コーチ就任が決まったディノ・エベル氏(59=現ドジャース三塁コーチ)が13日(日本時間14日)、スポニチ本紙の取材に応じ、打倒日本へベストメンバー招集に自信をのぞかせた。ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(32)は14日(同15日)にMLBネットワークに出演し、米国代表での出場を発表。マーク・デローサ監督(50)は主将就任を公表した。連覇を狙う侍ジャパンにとって、強敵の参戦が決まった。
「大谷を最も知る男」と言っても過言ではない。大谷1年目の18年にエンゼルスで三塁コーチを務め、翌年からはドジャースで同職に就き、大谷が移籍した24年に再会。2大会連続でWBC米国代表で同職を務めることが決まったエベル氏は「興奮している。もちろん我々は優勝を奪いにいく」と力強かった。
前回大会の決勝で敗れた悔しさは忘れていない。ド軍のアンドルー・フリーマン編成本部長から「やってみないか?」と打診され、「YES」と即答。「またコーチをやれるのが本当に楽しみ」。監督は同じく2大会連続でデローサ氏が務め、投手コーチにヤンキースなどで通算256勝を挙げたアンディ・ペティット氏が就任するなど豪華な首脳陣が誕生した。
米国代表は前回主将を務めたエンゼルス・トラウトが、既に出場意向を表明している。前回大会はヤンキース・ジャッジが再契約直後だったため、フィリーズ・ハーパーは右肘手術明けで、いずれも辞退したが、来年は出場に支障はない。「トラウトが“一緒に優勝しよう”と声をかけるだろうし、この2人が今回出場することを願っている。あと、ムーキー(ドジャース・ベッツ)もね。ビッグネームがそろいそうだ」と最強布陣の誕生へと自信をのぞかせた。
さらにエベル氏は「私が聞いたところによると」とした上で、「今度のドミニカ共和国は有力な選手が全員出場するらしい」と言った。同代表は大谷のエ軍時代の同僚アルバート・プホルス氏が監督を務め、メッツ・ソト、パドレス・マチャド、タティス、ブルージェイズ・ゲレロら米国に劣らないスター軍団。1次ラウンドC組の日本は、早ければ準々決勝でD組のドミニカ共和国とWBC初対戦の可能性がある。今回は準々決勝から会場がマイアミのローンデポ・パークで完全アウェーの雰囲気も必至だ。
それでもエベル氏が最も警戒するのは日本だという。「正直言うと、(米国代表が優勝するために)翔平には出場してほしくないね」と笑った。その大谷は、かねて「選んでもらえるようにトップ層に居続けることが大事」と出場意欲を見せている。日本は来年3月6日の1次ラウンド初戦で昨秋の「プレミア12」決勝で敗れた台湾と戦う。2度目の世界一連覇へ。かつてない難敵との戦いになりそうだ。(柳原 直之)