楽天・宗山が新人最速プロ1号 「意識する」西武・渡部聖からの刺激で「毎日成長していきたい」
2025年4月17日(木)5時30分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 楽天6—2ソフトバンク(2025年4月16日 みずほペイペイD)
高く舞い上がった。滞空時間の長い一発。楽天・宗山は、余韻を楽しむようにゆっくりとダイヤモンドを一周した。3回先頭で上沢の変化球を捉えたプロ1号。「少しバットの先だったので、途中からそんなに伸びなかったんですけど、いい角度がついたのでよかった」と笑った。
楽天では22年の安田以来の12球団新人1号一番乗り。開幕から15試合、56打席目での一発にも「麦谷(オリックス)も西川(ロッテ)もいる。自分より打っている選手がいるので、ホームランぐらいは先に出てくれてよかった」と謙遜した。いずれも今季最多の13安打6得点を導く先制弾が決勝打。今季2度目の連勝に貢献した。
03年2月生まれで、ドラフトでは5球団が競合した注目新人。同期で最も意識するのは「ケガで2軍に落ちていますが…」という広陵(広島)の同期で、リーグトップの打率・429をマークする西武・渡部聖だ。「誰かを意識してやることはないけれど、渡部は意識する。自分が野球をしてきた中でもあまりいない存在」。高校時代は本塁打数を競うなど互いに高め合う仲だけに、“親友”の悔しさも胸にプレーする。
みずほペイペイドームは小6の時、カープジュニアで出場した12球団ジュニアトーナメント以来のプレー。「入った時にうっすら覚えていて懐かしい気持ちはありました」と言うが当時、この球場でプロ1号を放つとは思ってもいなかった。
6打点はチームトップタイも「日々学ぶことばかり。毎日成長していきたい」と宗山。スターへの道は始まったばかりだ。(花里 雄太)
≪球団では22年の安田に次ぎ2人目≫宗山(楽)が今季新人で初の一発。楽天で両リーグ新人本塁打一番乗りは、22年3月29日オリックス戦の安田に次ぎ2人目。チーム新人で4月までに初本塁打は07年嶋基宏(4月29日)、安田に次ぎ3人目だ。なお、楽天で新人の本塁打は昨年中島(1本)に続き19人目になるが、最多は16年茂木(現ヤクルト)の7本で、記録更新の期待がかかる。