天心 世界前哨戦となるサンティリャン戦でメイウェザー戦のトラウマ克服!?「スキンヘッド恐怖症で...」
2025年4月18日(金)13時33分 スポーツニッポン
キックボクシングの“神童”でWBC世界バンタム級1位の那須川天心(26=天心)が6月8日に有明コロシアムで行われる次戦で、WBA世界同級6位ビクトル・サンティリャン(29=ドミニカ共和国、14勝5KO1敗)とノンタイトル同級10回戦で対戦することが18日、都内のホテルで発表された。17日にはWBOアジア・パシフィック(AP)王座を返上。今秋にも予定する世界初挑戦の前哨戦となる見込みで、いよいよ最終仕上げに入る。
世界挑戦へのカウントダウンが始まった。那須川は「前回モロニー選手と戦って、しっかり自分の実力が世界に通用するということがが自分自身も見ている人も分かった思う。相手は初めてのサウスポーの選手。今の世界チャンピオンは左が多いいので、それに向けたと言うこともある」と世界を見据えていることを宣言し、両拳を握りしめた。
昨年10月、ジェルウィン・アシロ(フィリピン)との同級王座決定戦に判定勝ちし、キックボクシングから転向後5戦目で初のタイトルを獲得した。今年2月に前WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に判定勝ち。17日にはWBO—AP王座を返上し、いよいよ世界挑戦に向けた準備に入る。
世界前哨戦の相手となるサンティリャンは23年6月のWBA世界同級挑戦者決定戦で石田匠と対戦。判定で敗れたがフェイントも多彩な技巧派の相手。一方で前戦のモロニーよりは知名度では劣り、那須川自身も「モロニー選手以上に知名度のある海外選手はいない。中谷選手が戦った相手とも交渉していただいていた」と明かしながら「世界に挑戦するまではいろんな経験をすることが大事だと思っている。今回は今までやったことのないタイプの選手。いろいろな候補もいたが、その中で一番強い選手を選ばせていただいた」と気合を入れた。
“トラウマ払しょく”のためにも負けられない一戦だ。那須川は18年大みそかのエキシビションで、元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)に1回TKO負け。メイウェザーと同じ丸刈り頭のサンティリャンについて「スキンヘッドの選手に一回やられていて、トラウマもある。スキンヘッド恐怖症。そこのトラウマを拭いたいですね」と話し、報道陣を笑わせた。
今月上旬には昨年4月以来となる、千葉県成田市内での走り込み合宿を行い、フィジカル強化にも取り組んだ。今年11月にも見据える世界初挑戦へ「ここからが勝負。那須川天心の次の試合と今年どうなるか、たくさん楽しみなことがあると思う。今回の試合でものろしを上げたい」と高らかに宣言した。