大湯都史樹がフォーミュラ・ドリフト・ジャパン挑戦へ。初陣富士では「緊張に打ち勝てるかどうか」

2025年4月19日(土)13時20分 AUTOSPORT web


 全日本スーパーフォーミュラ選手権、そしてスーパーGT・GT500クラスに参戦する大湯都史樹が、2025年はフォーミュラ・ドリフト・ジャパン(FDJ)にも年間エントリーし、ドリフト競技へのデビューを飾ることになった。初戦は4月26〜27日、富士スピードウェイでの一戦となる。


 3月22日、TEAM KAZAMA(風間オートサービス)はケン・グシ、シアム・ベンジャミンに加え、大湯の起用を発表。大湯はGR86のステアリングを握る。


 ドリフトデビューを1週間後に控えたスーパーフォーミュラ第3・4戦もてぎの現場で、参戦までの経緯と初陣への展望を聞いた。


■単走の予選は「それなりにできる気がしている」



 フォーミュラ・ドリフトは2004年にアメリカで生まれ、日本には2014年に上陸したドリフト競技だ。以来パワフルなマシンとエキゾーストサウンド、ドライバーのテクニック、アメリカ式のフレンドリーなパドックの雰囲気などで人気を博してきた。


 土曜日に単走方式の予選、日曜日に上位車両によるタンデムバトル(2台追走)方式の決勝というスケジュールで争われるFDJ。単走では、審査員によって3つの項目が厳格に採点される。コースレイアウトに準じた車の走行軌跡『ライン』が35点満点、マシンの角度『アングル』が35点満点、そして、ドリフトの迫力『スタイル』が30点満点という内訳の100点満点だ。2回の走行機会のうち点数の高い方で予選順位が決定し、上位32名が日曜の追走トーナメントへと進出する。


「ずっとドリフトはやりたいと思っていて、実は去年も(FDJ)最終戦の岡山にスポットで出ないか……みたいな話がチラっとはありました」と大湯は明かす。


「ただ、『ドリフトができる』と言っても自分のクレスタで3〜4カ月に1回くらいしかできていなかったし、何が良くて何がダメなのかもいまいち分かっていなかったので、『いきなり岡山に行くのは違うだろう』と。そこで、準備を整えて今年フル参戦しよう、という話になりました」


 FDJは今季、富士を皮切りに、鈴鹿ツインサーキット、“ドリフトの聖地”エビスサーキット、スポーツランドSUGO、グランスノー奥伊吹、岡山国際サーキットを転戦する。このうち岡山戦はスーパーフォーミュラと日程が重複しているため出場が叶わないが、それ以外のイベントには全戦出場予定だという。


「やるならなるべく多く出たかったし、難しいサーキットも出てくるので、そういうところは楽しみですね」と新たな挑戦に大湯は意欲を燃やしている。


 出場車両での実走行はまだ1〜2回しかできていないという大湯だが、デビュー戦富士の目標はズバリ『予選通過』だ。


「単走(予選)で点数をちゃんと取るという部分については、とくに富士なら、それなりにできる気がしています」と自信を見せる大湯。例年100Rからアドバンコーナーにかけてコースが設定される富士は、比較的難易度が低いようだ。


「ただ、緊張はすると思うので、それに打ち勝てるかどうかですね。グリップ(走行)とは違って、(手足の)操作が多いので、それをきちんとできるのかという不安はありますが、まぁナリにはできると思います」


「追走を実車でまともにやったことが、まだないんですよ。だから、それを(決勝トーナメントで)やってみたいなと。いきなりぶっつけ本番で追走になってしまいますけど(笑)」


 4輪レースのトップドライバーによるFDJ参戦では、昨年の富士戦に「ドリフト歴4日」でデビューした大嶋和也が思い起こされるが、このときの大嶋は予選の2本がともに『0点』となり、決勝トーナメントに駒を進めることはできなかった。大湯の場合は比較的準備を重ねてのデビューとなるが、果たしてどこまで勝ち進むことができるだろうか。


 なお、2025年のFDJ年間エントリーリストには大嶋(TEAM KOD/GR86)も名を連ねており、予選を勝ち抜けば決勝トーナメントで両者が対戦する可能性も生じることになる。




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