MLB2000勝超えの名将が「打てない」と慄く山本由伸 最高峰で放たれる“大エースの真価”「引きずり下ろすのは相当難しい」

2025年4月19日(土)16時30分 ココカラネクスト

レンジャーズ打線を牛耳った山本。(C)Getty Images

 真価を問われる手に汗握る投手戦で、ドジャースの山本由伸は“結果”を出した。

 現地時間4月18日、ドジャースの山本由伸は敵地でのレンジャーズ戦に先発登板。7回(102球)を投げ、被安打5、10奪三振、無四球、無失点と好投。今季3勝目をマークするとともに、防御率も衝撃的な0.93にまで下げた。

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 過去に2度のサイ・ヤング賞受賞歴を誇る剛腕ジェイコブ・デグロムとの投げ合いが大きくクローズアップされた一戦で、山本は特大のポテンシャルを存分に発揮した。

 ドジャース打線の援護は、初回にトミー・エドマンが放ったソロ本塁打による1点のみ。それほどデグロムも冴えわたっていたわけだが、この日の山本は凄まじかった。3回までに4三振を記録する奪三振ショーで序盤を小気味よく投げ終えると、勝利投手の権利を得た5回以降は、スプリットを主体とした配球でレンジャーズ打線を翻弄。打たせて取るピッチングで危なげなく投げ進めた。

 結局、9回に2点を加点したドジャースの3-0での勝利に貢献した山本。1点台を下回った防御率も称賛に値するが、被打率.178、WHIP0.86、奪三振率11.79といったハイアベレージが居並ぶスタッツの数々は圧巻。オリックス時代に3年連続で沢村賞を手にしていた「大エース」の地力を“世界最高峰”の舞台で遺憾なく発揮している。

 そんな背番号18のパフォーマンスにはMLB通算2183勝を誇る百戦錬磨の敵将も舌を巻く。試合後に米テキサス州地元局『CW33』のフラッシュインタビューに応じたレンジャーズのブルース・ボウチー監督は、「彼は本当に良いものを持っている。球速もあるし、コントロールも良い。良いスプリットも持っている」と絶賛。4シームとスプリットを軸としながら多彩な変化球で的を絞らせなかった山本に脱帽した。

「我々が、今日の彼を(マウンドから)引きずり下ろすのは相当に難しかった。彼には良いカーブとスライダーもある。ストライク先攻の投球を成し遂げた。彼は本当にタフだったよ。走者が出た時は、1、2点を奪おうとした。チャンスはあったが、ただただ彼から打てなかった」

 過去4度のワールドシリーズ制覇を経験してきたボウチー監督。その間に数多の投手を見定めてきたわけだが、そんな名将に「本当にタフ」と言わしめるあたりに、今の山本の凄みが如実に表れていると言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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