最愛パートナーの応援も実らず 堀琴音はミセス初Vおあずけ「すごく残念です」
2025年4月20日(日)17時9分 ALBA Net
グリーンに苦しめられた堀琴音。ミセス初Vはならなかった(撮影:佐々木啓)
<KKT杯バンテリンレディス 最終日◇20日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6565ヤード・パー72>
3年ぶりの優勝を目指した堀琴音は、最高の形で最終日を滑り出した。出だしの1番でピン手前2メートルを沈めてバーディ発進。だが、そこから足踏みが続いた。前半は2バーディ・1ボギーと1つ伸ばしただけ。この時点で首位と2打差の2位に後退し、後半はバーディなしの1ボギー。スタート時と変わらないトータル7アンダーの4位という結果に、表情を硬くした。
「悔しいです。前半にもう少し伸ばしたかった。2つ、3つバーディパットが入ってくれていたら、自分のペースで戦えたのに。残念です」
昨年6月の「資生堂レディス」以来、約10カ月ぶりに首位で最終日を迎えたが、スコアは前回と同じパープレーの「72」。V逸の再現に悔しさも募った。
優勝を届けたい人がいた。昨年のクリスマスに結婚した同い年のパートナーはこの日、午前9時だった最終組のティオフとほぼ同時刻に、熊本空港へ到着した。隣接する会場にはタクシーで向かい、堀の母親らと合流。ロープ脇から堀に熱い視線を送り続けた。
「4番ホールくらいだったかな。気がつきました。彼の前で勝ちたかった。次、また頑張ります」
ミセス初Vは持ち越しとなったが、予選落ちだった前週からの躍進には達成感もある。「優勝争いできたのは、良くなっている証拠だと思います」。今週は飛距離への欲を捨て、持ち球のフェードを徹底的にこだわった。3日間のフェアウェイキープ率は2位の80.09%(34/42)。ショットの精度が求められるテクニカルなコースで、失いかけていた自信を取り戻しつつある。
次の試合は5月2日に千葉で開幕する「パナソニックオープンレディース」。当初予定されていた「フジサンケイレディスクラシック」が中止となり、今週はオープンウィークとなる。
「よりフェードを徹底していきたい。そのためにも、この休みはしっかり取り組んで練習します」。次戦はサラリーマンのパートナーもゆっくり観戦できるゴールデンウィーク開催。最愛のダンナさまの前で、今度こそミセスVを達成してみせる。(文・臼杵孝志)
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