田中伶奈が全日本女子選手権初優勝 大会1週間前に左肩脱臼のアクシデントはね返す 「努力報われた」
2025年4月20日(日)21時35分 スポーツ報知
初優勝した田中伶奈(左、カメラ・三須 慶太)
◆柔道 全日本女子選手権(20日・横浜武道館)
田中伶奈(大阪府警)が初優勝を果たした。8分間で行われた決勝では、残り約2分半で白金未桜(筑波大)に大外刈りで鮮やかな一本勝ちをおさめた。主要大会でのタイトルには縁遠かったが、有力選手の相次ぐ欠場による混戦を制覇した。「勝った瞬間はよっしゃーだけだったんですが、表彰式の時に本当に全日本で優勝したんだなと、あらためて思いました」と心境を語った。
東海大時代には左肩の手術を2度受け、落ち込んで涙することもあったという。さらに今大会の約1週間前にも左肩を脱臼するアクシデントに見舞われたが、逆境をはね返した。「やっとここまで、はい上がれたんだな、と。けがもたくさんありましたが、頂点に立てたことで、努力が報われたなと思いました」と、かみしめた。
大学時代に監督として指導し、現在は日本代表女子を率いる塚田真希監督が現役時代に手にしたタイトルをゲット。「塚田先生と同じ頂点に立てた。日本代表として戦える選手になりたいです。やっと全日本(女子選手権)で優勝という形ができたので、(11月の)講道館杯は(主戦場とする)78キロ級の選手として優勝することが目標です」と気合を入れ直した。