井上尚弥「自信しかない」ロス到着即スパー→数時間後ラスベガス移動即練習 日本時間5日に4団体4度目防衛戦
2025年4月25日(金)5時10分 スポーツ報知
カルデナス(右)とフェースオフで闘志をぶつけ合う井上(c)Mikey Williams/Top Rank)
【米ロサンゼルス23日=宮田有理子通信員】世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥が、試合で21年6月以来4年ぶりに米国に上陸した。ロサンゼルス国際空港からロス市内のジムに直行し、5月4日(日本時間5日)のWBA世界同級1位ラモン・カルデナスとの4団体統一王座4度目の防衛戦へ向けて練習を公開。70人を超える日米の報道陣の前で「自信しかない」と力強く話した。その後はプライベートジェットで決戦の地ラスベガスへ移動した。
米国再上陸を果たしたモンスターは、疲れ知らずだった。ロサンゼルス国際空港に降り立った尚弥は、ロス市内のウェストサイド・ボクシングクラブに直行。予定より30分早く到着すると、先に公開練習を行っていたカルデナスと初対面。リラックスした表情で言葉を交わしてグータッチすると、約5秒間のフェースオフも行った。約15分間の公開練習では、シャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグ打ちを披露した。
日米メディアと約10分ずつの取材に応じた尚弥は「多くのメディアの方が来てくれてうれしいし、期待も感じる。判定決着は望んでいない。盛り上がる試合をしたい」と決意表明。カルデナスについては「調子が良さそうで、試合を楽しみにしている印象を受けた。ボクシング自体はまとまっていて自分としてはやりやすい選手だが、一発には気をつけたい。そこだけ」と明かし、試合の予想を求められると「自信しかないです」ときっぱりと言った。
先月の年間表彰式では、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(27)=M・T=に来春の東京ドームでの夢対決を呼びかけたことに対し、米メディアからは「なぜ」と質問が飛んだ。尚弥は「皆さん(中谷戦を)見たいですか?」と逆質問。報道陣が一斉に「もちろん」と反応すると、笑顔で「だからですよ」と返答した。報道陣からも感嘆の声が上がった。
現在2位につけるパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じての最強ランキング)については「今回の試合で1位に返り咲くことはできないかもしれないが、9月、12月、来春…この3つをクリアすれば返り咲けると思う」と24年5月以来の1位奪還にも意欲を見せた。
公開練習後は、試合をプロモートする米興行大手トップランク社が用意したプライベートジェットでラスベガスに到着。約1時間15分後にはホテルのジムで汗を流すなど、精力的に体を動かした。
◆10日で32歳「まだまだいけるぞ」…尚弥に聞く
—今の調子は。
「(米国に)着いてみて、意外と疲れも抜けて気分的にも良くここまで来られている」
—どんな試合にしたいか。
「日本での(試合と同じ)内容を求められているとは思う。いつも通りの試合をしたい」
—軽量級の日本人が、ラスベガスでメインを張る。
「重量級の選手に負けないような迫力のある試合をしたい」
—米国での試合の思い出は。
「過去2度はコロナ禍でどこにも行けず、結構つらかった。今回は外に出たりもしたい。試合後はジャンキーなものも食べたい。減量はあと4、5キロ。いつも通り」
—10日で32歳になった。
「まだまだいけるぞ、っていう試合を見せたい」