井上尚弥に挑むラモン・カルデナスが公開練習 陣営「井上にとってラモンはモンスター」

2025年4月24日(木)15時7分 スポーツ報知

ラモン・カルデナス(右)と並ぶ井上尚弥ⒸMikey Williams/Top Rank

◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)王座統一戦12回戦 統一王者・井上尚弥—ラモン・カルデナス(5月4日=日本時間5日、米国ネバダ州ラスベガス T—モバイル・アリーナ)

 【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)23日=宮田有理子通信員】スーパーバンタム級の世界4団体統一王者・井上尚弥(大橋)に挑戦する、WBA同級1位ラモン・カルデナス(米国)が23日(日本時間24日)、米ロサンゼルスのウエストサイド・ボクシング・クラブで練習を公開した。同ジムを訪れて練習を公開した井上と初対面したカルデナスは「自分の仕事を貫く」と“打倒モンスター”に意欲を示した。

 フェースオフではひるむことなく視線をぶつけ合ったカルデナス。メディアからは圧倒的不利と見られる一戦を受け入れた理由と自信について質問が集中したが、「マネジャーから、この試合の話を聞いて、ためらいはなかったよ。私は運命を信じていて、人生何でもだけど、これが自分が描くストーリーだったのだと思うんです。だから、来たことを、受け入れるのです」ときっぱり言い切った。井上の試合映像は、2021年6月にラスベガスで行われたマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦などを見たと言うが「やはりとてもいい選手だと感じました。みんな知っている通りです。パウンド・フォー・パウンド・グレートですから」と敬意を表したうえで「しかし、自分が今、WBA1位という位置にいることにも理由がある。ベストと戦うことがボクシングのためであると思います。最高の状態の井上が目の前にいるはずだと覚悟しているが、私もファイター。どんなことにも対応し、自分の仕事を貫きます」と力を込めた。

 指導するジョエル・ディアス・トレーナーは「ケガもなく、とてもいい練習ができた。彼はこの試合ができることを喜び、緊張感をもって準備してきました」と手応えを口にする。スパーリングでは、カルデナスの緊張感を保つため、パートナーには「ガンガン打ちにいくよう頼んだ」という。自身が運営するジムに所属する14戦無敗(8KO)のティト・サンチェス(米国)がメインパートナーを務めたが、井上のスタイルに似ており、パワーがあることから“仮想・井上”として、実戦練習ではあえて強く打つよう指示してきた。25日には12ラウンドのスパーリングで打ち上げる予定で「調子は高いレベルに達している」と話した。

 「井上は素晴らしい、パワー抜群の選手です。が、ウチの、この中量級のようなパワーを持つスーパーバンタム級にも、私は大いに期待しています」とディアス氏。12年6月にマニー・パッキャオ(フィリピン)を破ったティモシー・ブラッドリー(米国)、22年5月にサウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)に判定勝ちしたドミトリー・ビボル(ロシア)ら戦前は不利とみられたボクサーに手ほどきを施して、多くの番狂わせを“演出”してきた波乱メーカーは「ラモンのパンチは、井上のファイト・プランを揺るがす威力があるはず。井上は素晴らしいファイターであることは間違いない。モンスターだ。でも、ラモンも、彼にとってモンスターなんですよ。我々は砂漠のジムでボクシングに心血を注いでいる。我々は熱い砂漠で、モンスターを育てている」と自信を見せた。

 戦績は、32歳の井上が29戦全勝(26KO)、29歳のカルデナスが26勝(14KO)1敗。

 試合はPRIME VIDEOで独占ライブ配信される。

スポーツ報知

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