森繁和氏が解説 慣れない中6日登板...ドジャース・佐々木朗希を助けた変化球
2025年4月20日(日)20時14分 スポーツニッポン
ドジャース・佐々木朗希投手が19日(日本時間20日)、レンジャーズ戦でメジャー5度目の先発。6回2安打2失点で初めてクオリティスタート(6回以上、自責点3以下)を達成も、チームは逆転サヨナラ負けを喫してメジャー初白星はお預けとなった。
元中日監督でスポニチ本紙評論家の森繁和氏が佐々木の投球を分析した。
佐々木は初回、直球の平均球速が93・1マイル(約149・8キロ)。明らかに腕が振れておらず、安打にはならずも芯で捉えられていた。
慣れない環境で、これで3試合続けて中6日での登板。ロッテ時代は「投げ抹消」で中10日以上間隔を空けることもあっただけに、疲労が蓄積し始めているのかもしれない。
そんな佐々木を助けたのがスライダーだった。今までは抜けてしまう割合が高かったが、この日は制球が良く「使える」球種に。直球が走っていないこともあり、捕手からの要求も自然と増えた。
初回2死では左打者のスミスに対し、真ん中から内角に食い込むスライダーで空振り三振。これは打者の頭にない有効なボールだった。
同時に左打者の外角ボールゾーンからストライクゾーンに変化させる「バックドア」も多投。これも一つの武器となり、結果として6回を投げきったことで引き出しは一つ増えたかもしれない。
ただ、変化球が制球できずにこの日の球速では危険。体力面などは実際に経験をして身体で覚えていくしかない。ここを乗り越えて、次のレベルに自身を引き上げてほしい。