「やっとまともに戦えた」。Juju、防戦からの脱却を見せた第4戦に手応え/SFもてぎ
2025年4月21日(月)16時25分 AUTOSPORT web

4月18日(金)から20日(日)にかけて、栃木県のモビリティリゾートもてぎにて行われた2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)の第3戦および第4戦。1週末に2レースが行われる週末となり、HAZAMA ANDO Triple Tree Racingから参戦したJujuこと野田樹潤は20日の第4戦決勝を17位で終えた。
2024年末に発足した新しいチームとともに、自身2度目のSFもてぎラウンドに臨んだJuju。金曜日のフリー走行と第3戦ではブレーキトラブルに苦戦していたが、2レース目ではチームの作業によって症状が解消されたマシンに乗ることができ、まずは午前の予選に挑んだ。
■「今週末は最初から今日のクルマで走りたかった」。決勝スタートでは目の前でアクシデント
9時10分より始まった第4戦予選は、第3戦の予選とくらべて気温と路面温度が下がったコンディションで行われたが、Jujuは「アウト〜ウォーム〜プッシュで走った結果、ウォームアップが1周足りず、タイヤが温まりきらない状態でのアタックになってしまいました」と反省点を振り返る。しかしそのなかでも、ブレーキトラブルの解消を確認することができ、決勝へ向けて良い感触も得られたセッションとなった。
決勝のグリッドは21番手。迎えたスタートは、「動き出しは良かったですが、スピードの伸びがあまり良くない」走り出しとなった。しかしその直後、隣の22番グリッドからスタートしていた平良響(KDDI TGMGP TGR-DC)が、第1コーナーでのブレーキミスで接触アクシデントを起こすことに。
この場面を真後ろから見ていたJujuは、「目の前で3台のアクシデントがありましたが、もし自分のスタートが良かったら巻き込まれていたかもしれないので、今日は運が味方してくれました」と振り返る。
このアクシデントによってレースはセーフティカー(SC)が導入され、Jujuとチームは1周目終わりにピットインを選択。しかし、このピット作業でタイムロスがあったと明かした。
「残念ながらタイヤ交換に手間取ってしまいました。もしうまくいっていたとしたら、一時は10番手ぐらいまで上がれたのかなと思っています」
「ですが、もちろん私がミスをする時もありますし、チームスポーツなので『誰かがミスすることもある』と切り替えて、自分ができることに集中しました」
18番手でコースに戻ったJujuは、第1コーナーでのアクシデントで遅れを取った三宅淳詞(ThreeBond Racing)や高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)、そして同じくタイヤ交換でミスが起きていたポールシッターの山下健太(KONDO RACING)の前に位置付けることに。
リスタート後には、すぐに真後ろまで迫ってきた山下と数周のバトルを展開し、ここではポジションを奪われたものの、その後は三宅と高星に対して一定のギャップを保つレース運びを見せた。
デビューイヤーの昨年を含め、後続のドライバーに追い上げられる際には防戦を強いられることが多かったJujuだが、今回の第4戦ではレース終盤まで2台との間隔を保ってポジションをキープ。全19台が完走したなか、2台を従えて17位でチェッカーを受けた。
今回のレースペースについてJujuは、「『やっとまともに戦えた』と感じています。今週末の最初から、今日のクルマで走りたかったという気持ちでいっぱいですね」とコメント。チームとの2大会目で感じた可能性に微笑んだ。
大会前半ではマシントラブルに悩まされたものの、解消した第4戦ではレースペースの成長を見せたJuju。決勝レースでライバルを抑え切って得られた手応えは、さらなる進歩の起爆剤となるだろうか。