頼りになる中日の新守護神・松山晋也 「実は...」まさかの一言に見た強烈な向上心

2025年4月21日(月)8時0分 スポーツニッポン

 この新守護神は、頼りになる。中日・松山晋也投手(24)だ。20日のDeNA戦で9回に登板し1回無失点で、リーグトップ8セーブを記録。チーム全8勝全てで抑えを担い、チームの勝利に貢献している。

 「ここまで落ち着いて投げられています。失敗したら先発の方々の白星や、つないでくれた方々の全部を…という“怖さ”は去年、知りましたから。そこは全く問題ないです」

 昨季は主に8回を担い、59試合に登板し2勝3敗、41ホールド、防御率1・33。通算43ホールドポイントで、自身初の最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを獲得。さらなる飛躍が期待される今季、巨人に移籍したマルティネス不在を感じさせないほどの安定感と存在感を示している。

 150キロ超の球威抜群の直球と落差の鋭いフォークに加え、最大の武器が強烈な向上心。昨夏のこと。松山が突然、「実は、熊と戦いたいんですよね」と言い出して驚いた。

 「熊と勝負したいんですよ。160キロの直球を、熊の眉間に10球連続で投げ込んで撃退するんです。球速アップとコントロールの向上です。そういう状況でやらないとって思うんですよね。ただ、失敗したら、来年、僕はいないです笑」

 食事の席だったし、ゲラゲラ笑いながら聞いていたが、松山の冗談交じりの言葉の中に、感じるものがあった。どうしても「熊」というパワーワードに意識を持っていかれるが、つまりは、“命がけで野球がうまくなりたい”という一心だ。

 昨オフはオリックス・平野と合同自主トレし、今オフは岩崎に“弟子入り”して沖縄自主トレを敢行。その岩崎を通じて、メッツ・千賀とも交流を深めるなど球界トップクラスの選手に触れ、レベルアップを図ってきた。

 「岩崎さんは技術も経験もある方ですから、いろんなことを学びましたね。千賀さんとは、何度か食事をさせていただきました。本当に興味深いトレーニングをしている方で、勉強になりました」

 本拠地バンテリンドームでは、新クローザーとして完成した登場ムービーが大型ビジョンに放映されている。セーブ機会のみの特別演出で、球団関係者はコンセプトについて、「松山投手が登場したら熊の鳴き声がするなど、熊が逃げ出していくイメージです」と話していた。気迫全開の新守護神が、9回のマウンドに仁王立ちする。(記者コラム・湯澤 涼)

スポーツニッポン

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