ノリッジ、コーチのウィルシャー氏が暫定監督就任…最終節ではラムジー率いるカーディフと対戦へ
2025年4月22日(火)21時19分 サッカーキング
ノリッジのアシスタントコーチを務めていたウィルシャー氏が暫定監督に就任 [写真]=Getty Images
ウィルシャー氏は古巣のアーセナルで指導者キャリアの第一歩をスタートさせ、2022年夏よりアーセナルのU−18チームで監督を務めていた。初年度からチームをFAユースカップで決勝へ導くなど、その手腕には大きな注目が集まっており、2024−25シーズンに入っても継続してU−18チームを指揮。一方で、ノリッジは昨年9月、当時アシスタントコーチを務めていたナルシス・ペラチ氏がクラブを離れ、同じチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)に身を置くストークの新指揮官に就任。アシスタントコーチが不在となったなか、ウィルシャー氏は10月23日付でアーセナルを離れ、ノリッジでアシスタントコーチに就任していた。
今シーズン、ノリッジは4シーズンぶりのプレミアリーグ復帰を掲げ、開幕前にはデンマーク・スーペルリーガ(1部)のノアシェランからヨハネス・トルップ監督を迎え入れた。シーズン終盤に入るまでは、昇格プレーオフ出場も狙える立ち位置にいたものの、時間の経過とともに失速。第44節終了時点で13勝14分17敗の勝ち点「53」獲得にとどまり、14位に沈んでいた。
現在は3連敗中、直近10試合でわずか1勝と苦しい状況が続くなか、ノリッジは22日、トルップ監督とアシスタント・ヘッドコーチを務めるグレン・リダースホルム氏の即時退任を発表。今季のチャンピオンシップは残り2試合となっているが、アシスタントコーチを務めていたウィルシャー氏が、暫定監督としてこれらの試合で指揮を執る。GKコーチのトニー・ロバーツ氏、テクニカルコーチのニック・スタンリー氏が、ウィルシャー氏をサポートするポジションに就くと明かされた。
現在33歳のウィルシャー氏は、現役時代にアーセナルを中心に活躍。16歳と256日でプレミアリーグデビューを飾り、2012−13シーズンからはクラブの背番号「10」を託された。イングランド代表としても、18歳でデビューを飾り、FIFAワールドカップブラジル2014やEURO2016に出場。小柄ながら球際に強く、一級品のテクニックと戦術理解度を誇り、将来を嘱望される存在だったが、度重なる負傷に悩まされ、“ガラスの天才”と称されることもしばしば。最終的にアーセナルでは公式戦通算197試合出場14ゴール27アシストという成績を残し、2018年夏に退団すると、以降はウェストハム、ボーンマス、そしてデンマーク・スーペルリーガのオーフスを渡り歩き、2022年7月に30歳の若さで現役引退を発表していた。
なお、オーフス加入前のおよそ半年間の無所属期間には、アーセナルの練習に参加。当時は選手としてのコンディション維持が目的ではあったものの、その傍らでミケル・アルテタ監督の下、指導者としての経験も積んでいた。現役引退後は、前記の通りアーセナルに帰還し、指導者キャリアをスタートさせている。
ウィルシャー氏が暫定監督として指揮を執る2試合は、今月26日に控えたミドルズブラとのアウェイゲームと、5月3日に控えたカーディフとのホームゲーム。最終節の対戦相手であるカーディフは、23位と降格圏に沈んでおり、今月19日にはオメル・リザ監督の解任を発表。後任の座には、現役選手ながら、現在はケガのために戦線を離脱しているウェールズ代表MFアーロン・ラムジーが着くことが明かされている。つまり、今季のチャンピオンシップ最終節では、かつてアーセナルの中盤を共に彩った2名が、監督として“再会”することとなる。
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