日本ハム万波 「感触完璧」のリーグトップタイ5号!楽天・藤井から再現弾
2025年4月23日(水)6時0分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 日本ハム2—4楽天(2025年4月22日 エスコンF)
日本ハム・万波中正外野手(25)が22日、楽天戦に「1番・右翼」で出場し、1—1の6回、先頭で左腕・藤井聖投手からオリックス・頓宮裕真捕手に並ぶリーグトップの左中間への5号ソロを放った。代打で決勝3ランを放った19日のオリックス戦以来2試合ぶりのアーチで、打点もチームトップタイの12に乗せた。チームは逆転負けで3連勝を逃したが、期待の大砲が調子を上げてきた。
確かな手応えが手の中に残った。万波はバットを持ったまま走り出した。だが、スタンドインは確信していた。頓宮に並ぶ、リーグトップの5号ソロだ。
「感触は完璧でした。最後に(ボールを)捉えるまで、よく粘って我慢できた」
1—1の6回先頭だった。先発の藤井に対し、8球粘った末、9球目の132キロのスライダーに崩されることなく、下半身の粘りを利かせた。一時勝ち越しとなる一発。8日の楽天戦の4回にも、藤井から同じスライダーを捉えて同点2ランを放ったが「前とは状況が違って追い込まれていたので、今回の方がいい反応だった」とうなずいた。
3回1死でも強烈な打球で左前打とし、2安打1打点をマーク。このオフから打撃改造に取り組んでいる中で、打率は・208と依然として低調だが、12打点は野村と並びチームトップだ。「数少ないいいスイングが本塁打になっているのはいいこと。あとちょっとでドカンっていける気がしている」と徐々に爆発の気配を漂わせている。
常に成長を求める姿勢が、普段の生活にも反映される。栄養の観点から、主に卵やブロッコリーを中心に食べ、タンパク質、炭水化物、脂質の数値を気にしながらの食生活。さらに、今春キャンプ前にはアレルギー検査も受診し、反応がある食べ物はほぼなかったため「もっといろんな要素に目を向けた」。ビタミンBや鉄分も積極的に取るようになったことで、これまで以上に優れた体調で試合を迎えている。
試合後にはベンチ裏でフォームの映像確認に加え、バットをみっちり振り込んだ。「コンディショニングをメインに考えていたけど、反応でうまく打てるのが減ってきている気がしている。やっぱりスイングの量は大事」と原点回帰。振り込むことの重要性を再認識している。
チームは救援陣が踏ん張れず逆転負けしたが、新庄監督は球団を通じたコメントで「明日はやり返す」と闘志を燃やした。今季の目標に「リーグMVP」を掲げる万波が、反撃の先頭に立つ。(田中 健人)